2022年に定められた“10増10減”の区割変更にともない、大票田である新潟市の中央区と東区・江南区に加え、佐渡市がエリアとなった新たな「新潟1区」には、今回の『第50回 衆議院議員総選挙』で、新潟県内最多となる4人が立候補しています。

立候補しているのは、届け出順に、立憲民主党の前職・西村智奈美さん、自民党の前職・塚田一郎さん、共産党の新人・中村岳夫さん、日本維新の会の元職・石崎徹さんの4人。

大票田となる新潟市には、無党派層や、若者、子育て世代も多く、各候補ともその取り込みに力を入れています。

【立憲・前職 西村智奈美候補】

「本当に政権交代こそが最大の政治改革であると、改めて確信したところです」

7期目を目指す立憲民主党の西村智奈美さんは、街頭演説で毎回、政権交代の必要性とともに、経済格差の是正を訴えています。

「格差を広げ固定化するような政策が30年にも及んで続いてきたことが、私は大きな問題だったと思っています」

西村さんは前回の選挙で、次点におよそ3万票差をつけて勝利しました。

しかし今回は、区割りの変更にともない地元の西区が外れ、保守層が厚い佐渡市が加わり、陣営では「厳しい戦い」だと捉えています。

こうした中で西村さんは、短い演説を繰り返しながら選挙区を幅広く回る戦略を取っています。

西村さんはこの選挙で、自民党政治の是非を問いたいとしています。

「裏金問題で明らかなように、自民党政治はやっぱり変わらないということです」
「本当に一人ひとりの思いや立場に寄り添った政治、これを私は目指していきたいと思っています」

【自民・前職 塚田一郎候補】

「ふるさと新潟のさまざまな課題。インフラ整備はもとより、災害に強いふるさとづくり、そして魅力ある職場を作っていくためにも、どうしても引き続き、私 塚田一郎に皆様の思いを託していただき、それを実現する政治を続けさせていただきたい」

前回は小選挙区で敗れ、比例区で復活当選した塚田一郎さん。
能登半島地震の復興に向けた予算獲得などの実績をアピールし、インフラ整備などを進めたいと訴えています。

21日には、帰宅時間に合わせてJR新潟駅前で演説を行いました。

「このたびの衆議院選挙、大変に厳しい、厳しい戦いではございますが…」

そこで最初に口にしたのは、裏金問題で逆風が吹く、党の厳しい状況についてでした。

そんな逆風を吹き飛ばそうと、この日 応援に駆け付けた中曽根弘文元外務大臣は、塚田さんの実績を強調します。

「佐渡島の金山が、ユネスコの世界遺産にこの7月、登録が実現いたしました」
「塚田さんにはこれを決定するインドの会議に行っていただいて、そしてこの決定に大きな力を与えてくれたわけであります」

塚田さんは、建設業界などの組織票や保守層が強い佐渡市での支持を固めた上で、新潟市内での浸透を図りたい考えです。

「厳しい戦いですので、必死の思いで最後まで、1人でも多くの皆様に声を届けていきたいと思います」

【共産・新人 中村岳夫候補】

「金権腐敗政治を一掃する特効薬は、日本共産党の躍進です」
「みなさんの一票一票で、企業団体献金を禁止しようではありませんか」

国政選挙への初挑戦で、比例票の積み増しを狙う共産党の中村岳夫さんは、物価高対策として消費税の減税を行うとともに、大企業の内部留保に課税すると訴えています。

17日には、新潟市中央区で街頭演説。
陣営では共産党支持層の多い東区や中央区を重点的に回る戦略で、共産党の田村智子委員長も応援に駆け付けました。

「日本共産党が議席を伸ばすか、この北陸信越ブロックに懸かっているとも言えます」

前回までは“野党共闘”のため、1区での候補者擁立を見送っていた共産党ですが、今回の衆院選で中村さんは、原発や安保政策での違いを強調します。

「立憲さんに入れたところで、原発ゼロの日本は実現できません」
「じゃあ安保法制どうするんだって時に、そこはやっぱり明言できない。そこをきちっとできるのがやっぱり日本共産党ですので」

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