とある高校で、ジャージーに施された刺繍がひそかに注目を集めているとか、いないとか・・・。

先日行われた春の高校バレー。全国への切符をかけ、熱戦が繰り広げられましたが、今回注目したのは、あるチームのジャージーです。

香川純也アナウンサー
「春高バレーの予選のときに、ある学校の先生から『野田学園高校女子バレー部のジャージ見てみ』という話になって、見せてもらったんですけど、何が書いてあるかさっぱりわからなかったんですよ。」

これは、いいはじっこニュースの予感・・・香川アナ、ナイスプレー。ということで早速、野田学園(山口県山口市野田)へ。噂の女子バレー部たちは体育館で練習をしていました。着ているジャージをよく見ると・・・

「言え!の否定」
「屋根をふと思い出した時の一言」
「う の×3 か」

(Q:ジャージの刺繍は何ですか?)
野田学園中学・高等学校 徳光大拓教諭
「えぇ!?何それ?って思うような、すぐわからないような名前を考えています」

そう、謎の刺繍は生徒一人ひとりの名前を意味していたんです。

1年・永冨絢音さん
「屋根を思い出したときに、『あ、やねだ!』っていうので、あやね」

1年・彌政柚菜さん
「名前がゆうなで、「言え」の反対が“ゆうな”」

そのほか、「の」が3つ並んでいるので、うのののかさんや、沖縄県那覇市の北東部にある地名から「朱里」さん、あいうえおの「うえ」の前なので「あい」さん など、13年前から考え始めて、現在までに生み出された謎かけネームの数はおよそ60個。

(Q.今まで思いついたものの中で渾身の作品は何ですか?)

徳光教諭
「渾身は・・・『食道』。食道!って書いてある。ヒントは、食道はどの臓器の上に位置するのか・・・」


スタッフ
「胃の上・・・井上さん?」
徳光教諭
「そう!井上さん。そうそうそう」

先生、大満足。ただ、一人で楽しんでいるわけではありません。刺繍の内容は、生徒たちに確認を取り、OKが出て初めて決まるんです。確かにユニークな試み・・・ですが、そもそも、刺繍は持ち主を特定するために施されるものです。

(Q.わかりにくくないですか?)
徳光教諭
「本当は名前を書いてもいいんですけど、卒業してもどこかで着ると思うんですよ。例えば大学に行って、体育の授業とかでジャージがないから、とりあえず着て。全然今まで話したことがない隣の人が『えっ!?それなに?』っていうところから
会話が始まってくれればいいかなと」

個性的な刺繍が、会話のきっかけになれば・・・
生徒たちにとっても、1つの楽しみになっているようです。

生徒
「発想がすごいなと思いました」
「これ面白くない?みたいなのは部内でいろいろあります」
「みんな個性があって、とてもいいなと思います。ジャージをもらって、自分もバレー部なんだなって」

野田学園女子バレー部で、代々続くジャージの刺繍。

そこには卒業後、彼女たちが進んだ道で新たな出会いを紡ぐ糸になってほしいとの願いが込められていました。

※mixで2022年に紹介した特集から、ゴールデンウイークに家族で楽しんでもらいたい話題をピックアップしました。

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