「ルフィ」などと名乗る指示役による一連の強盗事件で実行役の“リーダー”として関与したとされる男の裁判が、23日、開かれました。男は、亡くなった女性へ涙ながらに謝罪。自身については「償うことができないことをした。死刑を望みます」と述べました。
永田陸人被告(23)をめぐっては、6つの事件に関与したとして、強盗致死や強盗殺人未遂などの罪に問われ、永田被告はこれまでの裁判で起訴内容を認めています。
23日の裁判では、去年1月に狛江市の住宅で90歳の女性が暴行されて死亡し、腕時計などが奪われた強盗致死事件について、被告人質問が行われました。
この事件では、被害者の90歳の女性がバールなどで暴行を受けたあと死亡していますが、永田被告は弁護側から犯行の状況について問われると、「別の実行役に『やれ』と言いました」と述べ、十数回にわたるバールでの暴行を指示したと明かしました。そして自らも、「娘や息子を殺すぞ」「家に火をつけるぞ」などと女性を脅し、「金のありかを聞くため」に暴行したと説明しました。
また、検察側から「ためらいはなかったのか」と問われた永田被告は、「その時は何も思わなかった」と淡々と述べました。
「キム」と名乗る指示役から、女性が亡くなったことを伝えられた際の心境についても説明。永田被告は、「『俺の人生終わった』と思った」「その時、女性に対する気持ちは一切なかった」と話し、その後も指示役の「キム」と別の強盗事件を計画していたことを明らかにしました。
一方で、弁護側から、現在は被害女性に対してどう思っているか問われると、永田被告は拘置所で犯罪被害者に関する本を読んだことや、拘置所職員との会話などで心境の変化があったとして、被害女性や遺族に対し、「本当にごめんなさいとしか言えないです」と涙ながらに謝罪。「謝罪して楽になる人がいるなら、謝罪し続けます」と述べました。
そして自身については、「被害者の未来を奪った。償うことができないことをした。死刑を望みます」と罪を償う姿勢を示しました。
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