24日に迫ったドラフト会議。大学No.1の強肩と言われるキャッチャーは、母への感謝を胸にプロを目指しています。
将来は「甲斐キャノン」超えも!?福岡の強肩キャッチャー
九州共立大学4年の笹原愛斗(まなと)選手。身長181センチの恵まれた体格で、高校時代は70キロほどしか無かった体重を88キロまで増やしました。
大学日本代表候補に選ばれたこともある笹原選手の最大の武器は、スローイング。2秒を切ると強肩と言われる中で、笹原選手はコンスタントに1.8秒台をマークします。
この秋のリーグ戦では、こちらもプロ注目で俊足が持ち味の九産大・浦田選手を余裕のアウトに仕留めました。
九共大・上原忠監督「彼の一番の強みは肩だと思うんですよね。非常に強肩であることと、特に今年に入って、強肩プラスコントロール、精度が非常に高くなった。スローイングに関しては大学球界でもトップだと思います」
キャッチャーを始めて今年で10年目、そのきっかけは、意外な形で訪れました。
九共大・笹原愛斗選手「小学校の頃に骨折して、一番動かないでいいポジションはどこかとなって、そこからずっとキャッチャーしています。一番楽しいポジションですし、1人だけ野球の時は見ているところが違うので、それは良いポジションだなと思いますね」
定評のあった強肩に加え、今年は打撃力もアップ。毎日10時間近くに及ぶ練習の成果もあり、4番として出場を続けた秋のリーグ戦では、打点王に輝きました。
人柄も魅力
チームでは主将を務める笹原選手。監督やチームメートは、その人柄に厚い信頼を置いています。
1年生・川畑陽介投手「自分はまだ大学野球入って間もないので、経験がない中で、試合前は結構緊張するので、試合前からブルペンで声かけてくれるので、とてもマウンドに行きやすいです」
上原忠監督「周りからの信頼、笹原がエラーしたら仕方ないよねとか、とにかく思った以上に練習をよくやる選手でした。普通は9時からやる練習を8時に出てきて、みんなより1時間も早くトレーニングをやって、終わったあとも居残りでバッティング練習、寮に戻って食事をして、また出てきて練習をするという、私も何十年いますけど、滅多に見ない選手ですよね」
母への恩返しを誓い、プロを目指す
福岡県豊前市出身の笹原選手は小学1年のとき、2つ年上の兄・優斗(ゆうと)さんの影響で、野球を始めました。
野球一筋16年の笹原選手がプロを目指すのには、ある理由があります。シングルマザーとして、2人の息子を育て上げた母・陽子(ようこ)さんへの恩返しです。
九共大・笹原愛斗選手「(ドラフトで)選ばれてなんか恩返ししたいなと思いますね。小さい頃からいろいろ迷惑をかけてきたし、ここまで育ててくれた。試合も毎試合見に来てくれているので、どういう形でもいいんで、恩返ししたいですね。日本一の親です。僕も子どもができたら、お母さんみたいな親になりたい」
感謝を胸に努力を続けたこれまでの日々。母に吉報を届けるべく、そのときを待ちます。
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