ニューズナウでは、今回の選挙の争点と立候補者の訴えをお伝えしています。23日は「政治とカネ」です。
衆院選の争点の一つになった「政治とカネ」の問題。自民党の派閥が政治資金パーティーの収入の一部を政治資金収支報告書に記載せず、議員側に「キックバック」していた問題が発端でした。
今年6月、パーティー券の購入者の公開基準額を「20万円超」から「5万円超」に引き下げることなどが盛り込まれた改正政治資金規正法が成立しました。
(80代)「自民党の裏金問題ばかり言っている。減税や消費税。政策で議論してほしい」
(30代)「よく分からない。分かりやすい政策を訴えてくれる人を支持したい」
(70代)「明朗会計で行くべき。使うのはいいが、何に使ったのかみんなが分かるようにすれば問題ない」
自民党は裏金問題にかかわった議員を公認しなかったうえ、比例重複の立候補も認めず、今回の衆院選に臨みました。「政治とカネ」をめぐる石破政権の対応を候補者はどう評価しているのでしょうか。
鹿児島3区
鹿児島3区に立候補した2人は。
(野間健候補 立憲・前(3))「国民はだれも納得していない。きちんと所得して申告して税金を払うべき。パーティーという抜け道をつくり、さまざまなお金が裏金になって出ている。規則をもう一回確立させ、その範囲内で政治活動する。その原則を確立させるべき」
(小里泰弘候補 自民・比例・前(6))「政治とカネの問題。経緯を検証して国民政党としてけじめをつけ、さらに政治資金の透明性を図っていく。本来の仕事をしっかりやっていく。そのことで国民の信頼を回復する。党の方針に従って規律正しく毅然と行動する」
鹿児島4区
鹿児島4区の2人の主張です。
(森山裕候補 自民・前(7))「立候補を辞退したり、比例の重複立候補を辞退したりと対応してきた。自民党の信頼を取り戻すためには乗り越えなければいけない」
(山内光典候補 社民・新)「一国の総理大臣として最低の対応だと考えている。評価に値しないと思っている。自民党に政治改革は不可能。金権腐敗の自民党政治を終わらせ、野党政権で日本を変える」
「政治とカネ」の問題に政治学の専門家は?
(鹿児島大学共通教育センター 藤村一郎准教授)「政治とカネの問題は選挙をやるとき、人を選ぶときの前提条件。政治、政策の専門家であり、法律に明るく、立派な人格であるのは政治家の免許、ライセンス。『免許証を持っていますか』というレベルのこと」
政治家に求められる資質を車に例えた場合、資金を適正に運用する姿勢は「運転免許」。その前提条件をクリアしたうえで政策を提案する力、つまり「運転技術」が必要だと話します。
(鹿児島大学共通教育センター 藤村一郎准教授)「免許のほうも大事だが、同時に運転技術。つまり政策、あるいは公約でもいいが、同時に重視していかないといけない。選挙では具体的な各政党、各個人が言っている政策になる」
その上で有権者は「候補者や政党をきちんと見比べ自分の物差しで判断してほしい」と話します。
(鹿児島大学共通教育センター 藤村一郎准教授)「個々の候補者の人格やこれまでの業績を重視して裏金に関係ないということで評価することも一つ。所属している政党が裏金に対して厳しく、二度と起こらないように対応しているのかどうか見る必要がある。今の自民党の対応がオッケーか、手ぬるいかはそれぞれの判断に任せるしかない」
これまでの国政選挙でも争点になってきた「政治とカネ」をめぐる問題。政治への信頼を取り戻すための姿勢が問われています。
▶衆院選争点企画「政治とカネ」候補者12人の主張(1)を読む
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