保守分裂となった衆議院選挙大分2区。立憲民主党・前職の吉川元氏(58)、前大分県知事の次男で無所属新人の広瀬建氏(50)、自民党旧安倍派最高顧問の前職・衛藤征士郎氏(83)による三つ巴となり、激戦となっています。
14選を目指す自民党の衛藤征士郎さんは、派閥の裏金問題で党の処分を受けた逆風の中、自民党公認、公明党推薦と大枠ではこれまでと変わらない態勢で、党本来の組織型選挙を展開しています。
県内で最も広い2区を選挙カーで駆け回り、国会議員歴47年の経験と実績を強調しながら支持を訴えています。
衛藤征士郎候補:
「石破総理と一緒に国を守る地方を守る国民を守る。そういう立場でしっかりがんばっていきます」
「新しい地方創生、地方再生、それは地方経済の建て直しだ。『私は即戦力、いま政治家・衛藤征士郎働き盛り』こういうことでみなさんに訴えている」
前回654票差で敗れ、比例復活を果たした立憲民主党の吉川元さんは、5回目の出馬となります。今回も労働組合を中心に支援を受けながら野党勢力を結集させた戦いで、選挙区での初勝利を目指します。
政治とカネの問題を巡る政権の対応を強く批判し、大分から政権交代ののろしをあげたいと訴えます。
吉川元候補:
「今の自民党に政権をこれ以上委ねるわけにはいきません。政権交代を成し遂げなければなりません」
「地方が非常に疲弊をしている。地方の中小企業を元気にしていく。あるいは農林水産業に力を入れていく、そして人を大切にしていくことをしっかり訴えていきたい」
無所属の広瀬建さんは、25年務めた神戸製鋼所を辞めて国政に初挑戦です。父は広瀬勝貞前知事、祖父は郵政大臣を務めた広瀬正雄氏。日田市を拠点に選挙区をくまなくまわり、支持拡大を図っています。
自民党の公認は得られませんでしたが、推薦する保守系団体や広瀬家の支援者の後押しを受けて初当選を目指します。
広瀬建候補:
「組織のない私ですので、本当にみなさま一人ひとりの力が本当に必要になってきます」
「一次、二次、三次といろんな産業がありますが、それをさらに広げて深めて、経済を元気にしないと日本全体がどんどん沈んでいきますので、経済政策をまず真っ先にという思いはあります」
衆院選の県内選挙区では2005年の大分1区以来、19年ぶりとなる保守分裂の構図。各陣営とも支持層を固めつつ、いかに無党派層を取り込むかが選挙戦のカギを握ります。
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