27日に投開票が行われる衆議院議員選挙の長野県内各選挙区の戦い。
長野4区は、前回と同じ与野党一騎打ちの戦いが行われています。
長野4区に立候補しているのは届け出順に、
自民党・前職の後藤茂之(ごとう・しげゆき)さん、
共産党・新人の武田良介(たけだ・りょうすけ)さんの2人です。
自民・前職 後藤茂之さん:
「丁寧に議論を尽くす。真摯に説明をする。そしてしっかりとそれを実行する責任のある政治。明確な理念を示す中で、しっかりと責任のある政治を断行していきたい。そんな思いでいっぱいでございます」
自民党・前職の後藤茂之さん。
8期目を目指すベテランは、自民党に「裏金問題」で厳しい目が向けられているとし、無派閥である自身が政治改革の先頭に立っていくと訴えます。
自民・前職 後藤茂之さん:
「私は個人としては25年間派閥に属さないで、派閥政治をもう少し改革したいと思ってやってきました。政治改革とともに自民党の新しい改革についても先頭に立ってしっかりとやらせていただきたい」
街宣車での遊説は、住宅街の細い路地もくまなく走って浸透を図ります。
「責任のある政策の実現のために後藤茂之一生懸命頑張ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。出ていただいてありがとうございます」
街では、支援者の声にも耳を傾けます。
支援者:
「年金のアップお願いしますね」
後藤さん:
「しっかりやります、分かってます。一応私厚労族ですから。ありがとうございます」
後藤さんは「日本人の真面目な国民性によって、売値を切り詰めて給料を我慢してしまったことから悪循環が始まった」と強調。
経済政策や物価対策などに重点的に取り組む姿勢を示します。
自民・前職 後藤茂之さん:
「国民所得が増えて、消費が増えて好循環が進むようにと思っています。また物価と賃金がこれから上がっていくわけですから、年金をはじめとした高齢者の皆さまが安心して暮らせるそういう社会でなければならない。そんなふうに思っています」
この日は、厚生労働大臣時代に障がい者が積極的に社会に参加する「共生社会」の実現に向けて奔走した経験を踏まえ、知的障がいのある子どもの親を支援する団体の催しに参加しました。
自民・前職 後藤茂之さん:
「地域共生社会をみんなで作っていくということが、これからの我々が目指すべき姿だというふうに思っていますから、皆さんと力を合わせて進めていきたい。そんなふうに思っています」
後藤さんは、大臣など国政の要職を担ってきた点をアピールしながらも、地元に根差す候補として地域の課題と向き合い続ける姿勢も強調します。
自民・前職 後藤茂之さん:
「19号、20号また高規格道路、また災害対策の問題だとか観光あるいは農業の対策いろいろ取り組んできました。そういうことを今後ともしっかりと地域の代表として取り組んでいきたいというふうに思います」
共産・新人 武田良介さん:
「この裏金の問題というのは自民党が派閥ぐるみでやってきたことです。自民党の組織的な政治犯罪だという認識が、そもそも欠けているのではないでしょうか。皆さん今度の選挙でこういう金権腐敗の政治、裏金の政治、もう終わりにしていこうではありませんか」
共産党・新人の武田良介さん。
信州市民連合の公認を受け、野党統一候補として選挙戦を展開し、国民に近い目線から自民党の裏金問題や対立候補の対応を批判します。
共産・新人 武田良介さん:
「自分は無派閥だったんだ、政治資金の透明化を図ればいいんだ、違うんですよ。どうやって裏金が作られ一体何に使われてきたのかこういうことを明らかにしなかったら政治改革なんてできるはずもないではありませんか」
武田さんは田畑が広がる中山間地も街宣車を走らせ有権者に声を届けます。
「中小企業予算を抜本的に増やさなければいけません。最低賃金1500円で国民の所得を増やし、暮らし応援の政治に切り替えましょう」
街で見かけた働く世代の声にも耳を傾けます。
有権者:
「(タクシー業界は)人も足りないし運転手も…」
武田さん:
「初乗り料金もどんどん下げてって歩合で頑張らないといけないってなるとね大変ですよね」
前回に続き立候補を予定していた長瀬由希子(ながせゆきこ)さんが体調不良で出馬を断念したことから、急遽、白羽の矢が立った武田さん。
地元の議員などとともに街頭での演説を重ねながら、労働環境の改善や中小企業支援を柱に訴えます。
共産・新人 武田良介さん:
「労働者の皆さんの賃上げ、それから日本共産党の労働時間の短縮。人間はただ働いて食べて寝るだけの存在じゃないと。もっと自由な時間があって豊かに暮らせるそういう社会こそ本当に豊かな社会だということを訴えています」
党の必勝区に位置付けられている長野4区を闘う緊張感の中、遊説先での昼食の時間は、ネクタイを緩めてリフレッシュします。
武田さん:
「すごくないこれ!うまい…。こんなにまとまってマツタケ食べたの初めてかもしれない」
武田さんは、今回の選挙戦で聞いた有権者の声を吸い上げ、国会で地域の課題解決に向け汗を流したいと意気込みます。
共産・新人 武田良介さん:
「4区は地域ごとに、それぞれ特色のある所だというふうに思っています。社会保障の分野だとか、あるいは農業の分野だとか、あらゆる分野で国民の暮らしを応援していく。それによって日本の経済を元気にしていける。それぞれの地域で訴えなければいけないなというふうに思っています」
再び与野党が激しくぶつかり合う長野4区。
衆議院議員選挙の投開票は27日に行われます。
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