目がしょぼしょぼ…肩こりも…
実はそれ、目の夏バテ、“目バテ”かもしれません。
日本眼科学会認定専門医の、だんのうえ眼科クリニック 二子玉川院 大島由莉院長に聞きます。

「目バテ」とはどういう状態?

だんのうえ眼科クリニック二子玉川院の大島由莉院長によると、
“目バテ”とは紫外線で炎症を起こし、目が乾いて充血した状態のことを言います。
▼目の違和感▼頭痛▼肩こりなどをひき起こします。

だんのうえ眼科クリニック 二子玉川院 大島由莉院長:
「紫外線」が一つの原因で、それ以外にも「空調による乾燥」や「目の酷使」も原因になります。
今年は特に猛暑が続いていたので、うちのクリニックでは例年に比べて1.5倍の患者様が目の不調を訴えて“目バテ”の症状で来ている方がたくさんいらっしゃいました。

大島院長監修「目バテ」チェックリスト

【1】目がしょぼしょぼする
【2】目が充血しやすい
【3】なぜか涙が出る
【4】目が重い 疲れを感じる
【5】まぶたが痙攣することがある
【6】光をまぶしく感じる

スタジオ出演者の朝日奈央さんは、3つ該当。

コメンテーター 朝日奈央:
しょぼしょぼする・目が重い、あとスマホを使い過ぎたりするとたまにまぶたがピクピク痙攣しますね。一日中外でロケしたときとかに、目の疲れが一番きます。

チェックの数が多いほど“目バテ”の危険度が上がり、特に【1】【2】【3】に該当する人は要注意です。

大島由莉院長:
まず、【1】の「目がしょぼしょぼする」主な原因は疲れ目やドライアイですので、重症化すると肩こりや頭痛、ひどい方ですと吐き気がしたりなど重篤な症状をひき起こす可能性があります。
また【2】の「充血」は炎症によって引き起こされるので、悪化してしまうと角膜などを傷つける原因になります。
【3】の「なぜか涙が出る」に関しては、一般的にドライアイが悪化すると目の潤いがなくなってしまって傷ができやすくなる。すると目は潤いを足そうとして涙を増やすような作用があるんですね。なのでドライアイなのに、かえって涙が出やすくなってしまいます。

「目がショボショボする」「かすんで見える」「目がゴロゴロする」などの症状を放置すると、ウイルス・細菌による炎症がおきるおそれもあります。
また、普段スマホを使用しているときにも、実はまばたきの回数は半減しており、ドライアイにつながってしまいます。
暖房でも目は乾燥するので、これからの時期も注意が必要です。

「目バテ」対処法

◆目薬・・・自分にあったものをさす 防腐剤なしがおすすめ

大島由莉院長:
ドライアイには、きちんと自分に合っている目薬をさすのがとても大事になってきます。
今市販でもたくさんいい目薬が出ていますので、例えば自分はちょっと刺激があった方がすっきりするとかであれば、使っていただいていいと思います。
いっぱいさしたい方は、刺激になって目を傷つける原因になりますので、その場合は防腐剤の入ってないものを使っていただくのが目に優しく潤いも与えられると思います。

恵俊彰:
僕はそうとうさしてます。ちょっと勝負して2500円前後のものを使ってます。
この3年ぐらいやってるんですよ、毎朝。昼間も夜も。そうすると全然変わってきました。

◆目を温める・・・ホットアイマスクがおすすめ 血行を良くして疲れをとる

大島由莉院長:
市販で売っているホットアイマスクがすごく便利なので、それを使って目を休ませるだけでもリラックス効果と眼精疲労の回復につながります。温めるだけで涙の潤いも出てくるので、一石三鳥で使っていただければと思います。
寝る前や、目を使って疲れた後のお昼休みにやっていただいてもいいですね。
大体10分が目安です。

◆サングラスをかける

大島由莉院長:
今は日差しが強いので外出には必須です。
日差しは目にいいことは何もないんですよ。

夏は太陽が上にありますが、秋から冬にかけて太陽の位置が低くなるので、目が紫外線を浴びやすくなります。

大島由莉院長:
「涼しくなったからもうしなくていい」ではなくて、直射日光が入るんだったらサングラスで予防するのがいいと思います。

“目を守る” 増えるサングラス着用

サングラスや保護眼鏡の着用を導入しているところが増えています。

警視庁SPや機動隊員は2024年8月からサングラスの着用を開始。
紫外線による目の健康被害の予防だけでなく、太陽光の乱反射による任務中の事故防止にもなります。

東急電鉄も全路線の運転手などの保護メガネの着用を1月に開始し、視認性向上での安全確保や運転中の疲労とストレスの軽減を目指しています。

さらにさいたま市の少年野球チーム「浦和Lovers Jr.」では、選手全員がサングラスを着用。
「かけているとボールも見やすいし取りやすい」と話しているそうです。

恵俊彰:
子どもたちを守らなくちゃね。何となくどこかにまだ「サングラスはかっこつけてる」みたいなのがなんかあるじゃないですか。もうそういう意識はなくした方がいいですね。

今すぐできる目の体操&マッサージ

≪乾燥した目に潤いを「パチパチ体操」≫

〔1〕2秒間ギュッと閉じる
〔2〕パッと開く
※5セット程度が目安

まばたきで目の表面に涙が広がることにより目が潤い、負担の軽減に。
眼輪筋を含めた目の周りの筋肉全体をほぐすことができます。
交互にウインクする体操も効果的です。

≪目の疲労回復ができるマッサージ≫
◆こめかみのツボを押す
◆目の周りのマッサージ
眼窩の周りをぐるっと一周指先で優しくマッサージ
(目尻→目の下→目頭→目の上→目尻 を5セット程度)

目の周りの血流が良くなり目の疲労回復が期待できるそうです。

恵俊彰:
目の上って眉毛のあたりですか?

大島由莉院長:
目を囲む眼窩の骨があるんですけど、そこの上を押すイメージです。
目を押すのはよくないので、骨のところをイタ気持ちいいぐらいで押していただくと効果があります。

吉村恵里子アナウンサー:
ポカポカしてきましたよね。目もシャキッと。

大島由莉院長:
目の周りの血行が良くなるとすっきりして、しっかりやると目がちょっと大きく見えたりクマの解消にもなります。

(ひるおび 2024年10月16日放送より)
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<プロフィール>
大島由莉氏
だんのうえ眼科クリニック 二子玉川院院長
日本眼科学会認定専門医
眼科医の観点から美容やアンチエイジング治療も行う

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