衆院選シリーズ「あすを選ぶ」。初回は、前職に新人3人が挑む沖縄4区です。

本島南部と宮古島や石垣島などを選挙区とする沖縄4区。前回4区で争った自民党の前職、西銘恒三郎さんと、立憲民主党の金城徹さんに加えて、今回は日本維新の会の山川泰博さんと、れいわ新選組の山川仁さんが、兄弟で同じ選挙区から立候補しています。

▽立民・新 金城徹候補
「オール沖縄の意味をもう一度この選挙で訴えていきたい」

立憲民主党公認で、オール沖縄会議の共同代表を務める金城徹さん。普天間基地の名護市辺野古への移設反対のほか、即効性のある物価高対策の実施を訴えています。

「輸入の原材料が値上がりして、食べる物、日用雑貨、その他も電気代から何からどんどん上がっていくじゃないですか。そういうものに対して所得を上げるというより、最低限の生活に必要な支給を私は国がやるべきだと思っています」

政権交代による、沖縄の問題解決を掲げて、衆院選に再び挑みます。

▽維新・新 山川泰博候補
「しっかり地元の皆様に支えられて、私はこの選挙戦、戦おうと」

日本維新の会公認で、豊見城市議会と那覇市議会で議員を務めた山川泰博さん。減税によって購買意欲を高めて、経済の活性化につなげようと考えています。

「増税してばらまく政治ではなくて、減税をして、県民の手元にしっかりお金が残るような、可処分所得が増えるような政策を打ち出して、その残ったお金で買い物をしたり、外食したり、旅行に行ったり、経済を活性化させる」

玉城県政には中立の立場で、県民生活の向上を目指した、沖縄のための大改革をスローガンに掲げています。

▽自民・前(公明推せん) 西銘恒三郎候補
「皆さんのお力添えを賜りますように、心から、心からお願いを申し上げます」

自民党公認、公明党推薦で、沖縄北方大臣などを務めた前職の西銘恒三郎さん。物価高を上回る所得向上によって、好循環社会をつくると訴えています。

「設備投資をしていくときの金融支援や補助金、それらの制度を全部使って賃上げ好循環社会、所得が上がって更に消費が増えていって、更に所得が上がっていくというような、目の前の対策、これが一番大きな争点だと思っています」

衆議院議員を6期務めた元大臣として、新人候補たちを迎え撃ちます。

▽れいわ・新 山川仁候補
「すぐにでも結果が出せるような政治力を皆さま方に提供したいと思います」

れいわ新選組公認で、前の豊見城市長の山川仁さん。市長時代の経験を生かして、経済政策のための財源を捻出し、所得の向上をはかる考えです。

「豊見城市長をやっていた時に、財源を一番悪い状況から結構な上位まで、11市の中でも上位まで底上げしながらも、預貯金という財政調整基金を過去最高に積み上げた。経済をまわしながらしっかり所得に反映させていく」

オール沖縄の擁立候補者と分裂する形をとりながらも、玉城県政を支持する立場で、初めての国政選挙に臨みます。


先島をはじめ南西地域で進められる軍備増強、いわゆる「南西シフト」について、それぞれの政治姿勢を聞きました。

▽立民・新 金城徹候補
「政府は(ミサイルの)長射程化をすると言うじゃないですか。やはり新たな展開に入ってきていると思うんです。ですから、住民合意というものに対して、限定的に考えるのではなく、広い意味でそこに住んでいる方々の立場になって考えないと、住民合意があったらよいのかという話ですが、私は今の状況の中で多くの住民の合意は得られないと思います」

▽維新・新 山川泰博候補
「去年の与那国島へのミサイル配備計画の件で、政府が予算を決定した後に住民説明会をやったと、県民無視をした進め方だと住民が納得しないと思っています。丁寧な説明をしっかりして、私は専守防衛に特化した自衛隊の配備が必要だと思っています」

▽自民・前(公明推せん) 西銘恒三郎候補
「来ることに対しての備えという意味では、政治に関わる者は責任を持って備えておくと。ただ、先島地域の自衛隊の配備だけでとてもじゃないけどあの大国の中国と軍事バランスが取れるとは思っていませんので、備えを最小限やりながらも日米同盟であったり、あるいはクアッド(日米豪印戦略対話)であったり、あるいは基本的人権・民主主義、それらの価値観を共有する国々との連携によって、平和な状態を永続させていく」

▽れいわ・新 山川仁候補
「南西シフトをしないといけない状況になってきたんだ、対敵国、中国なりアジアなりというのを、勝手に作り上げてきていて、国民保護計画も進められていますけど、その状況も全くデタラメな国民を守れない(計画)。なぜ沖縄だけそうなるんですか、誰に対してなんですか、そういったところは政治の堕落でしかないので、私たちは平和外交をしっかりしていきながら、その緊張感をといていく」

先島を抱える選挙区ならではの課題解決に向けて、4候補者それぞれが各地で熱弁をふるっています。

来週月曜日は、沖縄3区についてお伝えします。

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