27日は、衆議院選挙です。10月17日に注目するのは、十勝地方が選挙区の北海道11区。
届け出順に、立憲民主党の前職・石川香織氏、自民党の前職・中川郁子氏。共産党の新人・佐藤耕平氏が立候補しています。
公示の前日、早朝の漁港を訪れた自民党の中川郁子氏。低気圧で秋サケの定置網に被害が出ていると聞き、急きょ駆け付けました。
中川氏は前回、野党共闘の候補に大苦戦。同僚議員とのスキャンダル報道もあって、かろうじて比例復活で議席を守ったものの、今回も政治とカネの問題で逆風を感じています。
自民党(前)中川郁子候補(65)
「大変厳しい戦いであります」「政治資金の問題で、十勝の皆さんにも大変なご心配をおかけし、逆風の中で選挙を戦っています」
中川氏は農水大臣など、要職を歴任した夫・昭一氏の急死に伴って出馬した、2012年の総選挙で初当選。義理の父、一郎氏の時代から続く「中川王国」を守る重責があります。
公示日には王国を支えてきた「農業票」を固めるため、ホクレンの篠原会長も駆け付けました。
自民党(前)中川郁子候補(65)
「ほかの政党候補者のことは考えずに自分の政策を訴え、一人一人握手をしてお願いしていきます。熱意は必ず伝わると信じてます」
選挙戦の初日の昼ごはん、立憲民主党の石川香織氏が選んだのは“勝負メシ”だという豚丼でした。
立憲民主党(前)石川香織候補(40)
「やっぱり、胃袋に染み渡るんですよね、タレが。初日に豚丼にしてもらって満足」
2017年の衆院選で、政治資金規正法違反で有罪が確定した夫に代わり、急きょ立候補。2回連続で当選を果たしました。
立憲民主党(前)石川香織候補(40)
「真の政治改革である政権交代をして、十勝のためにしっかりと働いて参りたい」
2期7年の議員生活、立憲民主党の“次の内閣”で、沖縄北方担当大臣に選ばれるなど、党内の存在感を高めていますが、不安もあります。
石川氏の不安は、短期決戦で野党の候補一本化が進まず、共産党が10年ぶりに候補を立てたことです。
立憲民主党(前)石川香織候補(40)
「今のところ劣勢であることは間違いない。(初日の遊説で)まだまだ有権者の皆さんピンときてない危機感を感じた」
今回、共産党は、元中札内村議会議員の佐藤耕平氏を擁立。比例票の上積みを狙います。
共産党(新)佐藤耕平候補(48)
「安保法制の廃止を(立憲民主党の)野田代表は、今すぐには見直すとは考えていないと言った。肝心要の安保法制廃止で、残念ながら合意ができなかった。だから今回は戦うしかない」
十勝平野に吹きおろす風が冷たくなるのと対照的に、選挙戦は日々熱を帯びてきています。
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