愛媛県内小選挙区の候補者に、争点に対するそれぞれの考えを聞きました。今回は愛媛1区です。

衆議院選挙愛媛1区に立候補しているのは届け出順に、国民民主党の新人・石井智恵候補(56)、共産党の新人・石本憲一候補(77)、自民党の前職・塩崎彰久候補(48)、立憲民主党の新人・香曽我部慶教候補(47)の4人です。

①政治資金のあり方は

政治資金のあり方に国民の厳しい目が注がれています。信頼回復へ、それぞれの候補が考える政治資金改革とは?

石井智恵候補のキーワードは「お金をかけない選挙」です。
国民・新 石井智恵候補
「そもそも裏金問題の発端は、選挙に莫大なお金をかけていることから始まっています。企業や団体の献金もその1つです。そのため、インターネットやSNSを活用して、誰もが選挙に立候補できるように、そしてインターネットの投票も可能にしていくことによって、新たな選挙制度改革を進めていきます。そして政治とカネの問題を解決できるようにしていきます」

石本憲一候補のキーワードは「企業団体献金禁止。資金パーティーの抜け穴もふさぐ」です。
共産・新 石本憲一候補
「議員の資格が問われる裏金問題は徹底究明が必要です。カネが政治をゆがめているのが大問題です。経団連が自民党に企業献金をあっせんすることまでやっています。経団連の望みどおり、法人税の引き下げ、消費税の引き上げで国民は苦しめられてきました。腐敗政治の大本にある企業・団体献金を禁止し、資金パーティーもぬけ穴をふさぎます」

塩崎彰久候補のキーワードは「ピンチをチャンスに」です。
自民・前 塩崎彰久候補
「一連の政治資金の問題について、国民の皆さまから大きな不信を招いてしまったこと、それを食い止めることができなかったことについては、大変申し訳なく思っています。私は初当選以来、取り組んできた党改革はまだ道半ばです。ピンチをチャンスに、この危機感を変革の原動力に変えていかなければなりません。政策活動費の公開、文書交通費の公開、派閥の廃止、こうした党改革を進めてまいります」

香曽我部慶教候補のキーワードは「カネで歪められる政治を絶つ」です。
立憲・新 香曽我部慶教候補
「公文書偽造、旧統一教会との癒着など、深刻な政治不信に陥っている中、自民党派閥の裏金問題が明らかになりました。政治不信は臨界点に達しています。抜け穴だらけの政治資金規正法改正で、政治とカネの問題の幕引きは許されません。カネで歪められる政治を絶ち、幅広い人材が政治に参画できる社会づくりに努めます」

②地域活性化策は

止まらない少子高齢化。中小零細企業や第一次産業を中心に担い手も不足し、地域の元気は失われ続けています。各候補が考える地域活性化策は?

石井智恵候補のキーワードは「松山空港の活性化」です。
国民・新 石井智恵候補
「四国には新幹線がありません。そのため、県外や海外から愛媛や四国にたくさんの方が来ていただけるように空港の活性化を図り、にぎわいをつくり、また仕事や宿泊ができるようにしていきます。そして、愛媛県の農林水産物の輸出をもっと図っていけるように、さらに空港の活性化を図っていくことで、地域の経済を発展させ、活性化を促していきます」

石本憲一候補のキーワードは「中小企業への直接支援で賃金引き上げ」です。
共産・新 石本憲一候補
「働く人の賃金が上がらないと地域経済は明るくなりません。大企業の内部留保への課税分で、中小企業を直接支援して、全国一律最低時給1,500円を実現します。愛媛では年金も家計収入の中で大きな比重を占めています。物価高騰にふさわしく年金も引き上げます。輸入自由化を抑え、農林水産業の支援策を強めます」

塩崎彰久候補のキーワードは「ふるさとで夢を」です。
自民・前 塩崎彰久候補
「最近、松山市内のどこに行っても『人が足りない』『若者がいない』という話をよく聞きます。生まれ育ったふるさとで、誰もが学んで家庭を築いて働く場所を見つけて夢を追える、そんな地域経済をつくっていかなければなりません。そのためにはやりがいやライフスタイルも大事です。AIの導入、スタートアップ支援、そしてたくさんの働く魅力的な場所をつくっていくことで地域経済を盛り上げていきたいと思います」

香曽我部慶教候補のキーワードは「自治体の自主性を高める」です。
立憲・新 香曽我部慶教候補
「地方公共団体の事業計画に基づき、複数の補助金を一括して交付する一括交付金制度を復活させるなど、自治体の自主性を高める政策づくりが大切です。就農人口の極端な減少に対応するため、都市部のサラリーマンが農業に転職しやすい仕組みをつくるなど、中山間地域を含む地域コミュニティの再生を支援します」

③物価高対策は

原材料価格の高騰に円安なども追い打ちをかけ、物価高に歯止めがかかりません。一部で賃上げの動きは見られますが、追いつかない状況です。国民の暮らしを支える政策は?

石井智恵候補のキーワードは「家計の負担を減らす」です。
国民・新 石井智恵候補
「まずは国民の皆さんの負担を減らしていくために減税対策を行っていきます。消費税を5%に下げる、そしてガソリンにかけられている税金を下げていきます。また、電気代にかけられている再エネ賦課金を払わなくていいようにしていきます。そうすることで家計の負担を減らしていくことができます。国民の皆さんの負担を減らし、そして経済を活性化させていくように進めていきます」

石本憲一候補のキーワードは「消費税減税が一番効果的」です。
共産・新 石本憲一候補
「一番効き目があるのは消費税減税、そしてインボイスの廃止です。当面、消費税を5%にし廃止を目指します。世界では多くの国で間接税を引き下げています。円安で輸出企業は売上を増やし、物価高で家計や中小企業は苦しんでいます。アベノミクスの異次元の金融緩和が円安の大きな原因です。この政策を引き継ぐ自民党政治を元から変えましょう」

塩崎彰久候補のキーワードは「賃上げの環境整備」です。
自民・前 塩崎彰久候補
「物価高対策のためには持続的な賃上げを可能にする環境整備が大事です。そのためには、下請けいじめを許さない価格転嫁を可能にする環境をつくっていきます。また、厚労省(大臣政務官)時代から取り組んできた年収の壁を完全に取っ払って、働き控えをしなくても所得が伸びていく仕組みをつくります。さらに低所得者やひとり親のための支援を拡充して、みんなが賃金上昇の実感を持てる社会をつくっていきます」

香曽我部慶教候補のキーワードは「希望すれば正規雇用を」です。
立憲・新 香曽我部慶教候補
「最低賃金を(時給)1,500円以上とし、適切な価格転嫁等により労働者の賃金底上げを実現します。リスキリング・リカレント教育など、徹底した人への投資で賃上げを支援します。希望すれば正規雇用で働けるよう、契約社員、派遣労働の抜本改革などを実現します。若者の未来に責任を持ちます」

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