衆議院議員選挙が15日告示され、12日間の選挙戦が始まりました。衆議院の小選挙区はおととし区割りが改定され、長崎県では今回の衆院選から選挙区が4から3に減少しています。
長崎1区
旧琴海町と旧外海町が加わり、長崎市全域が選挙区となった長崎1区には前職と新人4人が立候補し、過去最多に並ぶ5人の選挙戦となりました。
長崎1区に立候補したのは届け出順に日本維新の会・新人の山田博司候補、日本共産党・新人の内田隆英候補、参政党・新人の黒石隆太候補、自由民主党・新人の下条博文候補、国民民主党・前職の西岡秀子候補の5人です。
山田候補は、日本維新の会が企業団体献金やパーティー券の販売を禁止しているとして党の実行力をアピール。「政治とカネの問題」を解決し、有権者のための政治を作っていきたいと訴えました。
山田候補:
「物価高騰対策、燃油高騰対策、年金の問題、人口減少の問題、この長崎・日本の新しい経済を作るには、政治改革。本当の政治改革を今実践しているのは日本維新の会でございます」
地方議員を30年務めた内田候補は、与党の政権運営を厳しく批判。政策として核兵器禁止条約への署名・批准や、若者や高齢者が安心して暮らせる政治を実現すると述べました。
内田候補:
「国民が望んでいるのは裏金問題や旧統一教会との癒着の問題の真相解明を行い、深刻な物価高騰対策に実行力のある対策をとることではないでしょうか」
元消防士の黒石候補は、自民党の裏金問題や政治家の世襲を批判。経済政策として減税を行い、政府が財政支出を活発化する積極財政が必要だと訴えました。
黒石候補:
「今の政治家の倫理観、政治体制、組織票、そういった政治体制についても言及をしていけるのが唯一この参政党であると。投票用紙は長崎の子供たちの未来なんですよ。長崎の子供たちが大人になった時の社会は、今私たちの1票が決めるんです」
下条候補は推薦する公明党の議員や支援者らおよそ350人を前に、党の政治とカネの問題について謝罪。その上で一次産業の支援や人口減少対策に取り組むと決意を述べました。
下条候補:
「まず大いなる反省によって政治改革を断行しなければならないと私も考えております。産業・経済政策を1番の重要政策として訴えて参ります。長崎再生に向けて全力を尽くします」
3期目を目指す西岡候補の第一声にはおよそ300人が集まり、連合長崎や立憲民主党などの議員も駆け付けました。西岡候補は物価高騰対策として賃上げの実現を訴えました。
西岡候補:
「この賃上げというのを政策の柱として掲げたのは、他でもない国民民主党でございます。しっかりした政策で打ち出せば、私達が考える政策が、国の政治を動かすことができる。皆様の思いを引き続き国政に伝えさせてください。」
長崎2区
長崎2区です。区割りの変更で、旧長崎2区の諫早市や島原半島に加え今回から大村市、壱岐市、対馬市の3つの市が選挙区となりました。長崎2区には、旧2区と旧3区の前職2人と新人2人の合わせて4人が立候補しました。
長崎2区には、届け出順に自由民主党・前職の加藤竜祥候補、立憲民主党・前職の山田勝彦候補、参政党・新人の高木聡子候補、日本維新の会・新人の横田朋大候補の4人が立候補しました。
派閥の裏金事件に関係した議員の1人として今回、比例代表との重複立候補が認められなかった加藤候補は「退路を絶った戦い」だと支援を訴えました。
加藤候補:
「私自身も微力でははございますが地元の基幹産業の発展を中心に努力をさせていただきました。今回の大変厳しい選挙。大変厳しい選挙。皆様方のお一人お一人、お一人お一人のお力、支えが必要なんです」
旧3区の前職・山田候補は、前回の衆院選では選挙区でなかった諫早市で第一声を上げ政権交代を訴えました。
山田候補:
「自民党の党利党略の選挙が強行されています。総裁選では裏金議員の公認には厳しく対応すると言われておきながら、そのほとんどが公認されているのではないでしょうか。政権交代こそ最大の政治改革ではないでしょうか」
元小学校教師でフリースクールを運営している高木候補は、「子どもたちが安心して教育を受けられる環境を整えたい」と今回、出馬を決意した思いなどを述べました。
高木候補:
「苦しいという声を、きついという声を政治に届けてきちんと私たち目線で考えてくれる政治を私たちは目指したいと思っています。賃金が上がっていかない子どもに好きなことをさせたり、自分もしたりそれができる状況にない私たちはそれができる状況にない。私たちはもう声をあげなければなりません。ですから積極財政と減税をしっかりやっていきたいと思っております」
父方の祖父の出身地である諫早市小長井町で第一声をあげた横田候補は「約束を守る政治を取り戻す」と訴えるともに、政治家の世襲についても批判しました。
横田候補:
「今回、日本維新の会・長崎2区横田朋大。世襲の政治家ではなく、まさに一世であります。唯一あるのはこの日本を良くしたい。よくしなければいけないと。そういうまっすぐな思い。そして志であります」
長崎3区
区割り変更で佐世保市と北松浦郡に東彼杵郡と五島市、新上五島町を加えた長崎3区には、前職と元職、それに新人候補の3人が立候補しました。
長崎3区に立候補したのは、届け出順に日本維新の会・新人の井上翔一朗候補、自由民主党・前職の金子容三候補、立憲民主党・元職の末次精一候補の3人です。
日本維新の会・新人の井上候補は、今年4月に行われた旧長崎3区の補欠選挙に続いての立候補です。日本維新の会を有権者にとってのあらたな選択肢として位置づけ、政治の流れを変えることを訴えました。
井上候補:
「本当に、国政を国民目線の政治に変えることができるのはどこなのか、これを選ぶ選挙になると思います。皆様の現状、有権者目線、納税者目線の感覚をしっかりと国の政治に持ち込んでいく、そこを一生懸命頑張っていきたいと思います」
自由民主党前職の金子候補は東彼杵町で第一声をあげました。自民党の政治と金をめぐる問題について釈明した後、自公連立での政権運営の継続を訴えました。
金子候補:
「皆様方の政治に対する信頼をまず取り戻していく、そのための政治改革をこれからもしっかりと行っていく、断行して参ることを皆様方にまずお約束を申し上げます。情熱があります。必ず皆様方のために働いてまいります」
立憲民主党の末次候補は、自民党の政治運営を利権政治と批判したうえで、今回の選挙を自身の国政への最終決戦と位置づけ支持を訴えました。
末次候補:
「まさに利権の政治か、暮らしの政治か、金と権力にまみれた一部の人たちの淀んだ政治か、それとも皆様の声が届く開かれた政治にするのか、それを選択する選挙であると思います」
これまでの県内4選挙区から3選挙区に区割りが変更されて初めての総選挙となる今回の衆院選。政治と金をめぐる問題などを争点に12日間の選挙戦が行われ、27日に投開票が行われます。
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