繰り返す「靴擦れ」や「たこ」など、靴のお悩みありませんか?
合わない靴を履いていると、肩こりや腰痛の原因になることも・・・
日本にわずか37人、最上級シューフィッターで健康ウォーキング指導士でもある林美樹さんに「正しい靴の選び方」を教わります。

最適な靴を提案する「シューフィッター」

シューフィッターは、足に関する基礎知識・靴合わせの技能を習得し、疾病予防の観点から最適な靴を提案してくれます。
「足と靴と健康協議会」が養成・認定を行ない、全国に3579人。
この最上級に当たるマスターシューフィッターは全国に37人しかおらず、靴づくりや整形外科の分野にも精通しているので足のトラブルも判断してくれます。

最上級シューフィッター 林美樹氏:
合わない靴を履くと、体にも悪い影響を与えるというのは知られています。
ただ、靴の選び方や履き方はあまり教えてもらったことがないと思うんですよね。
ですから、選ぶときはシューフィッターに頼ってほしいのと同時に、今日はぜひ正しい選び方を知っていただければ嬉しいです。

“合わない靴”で不調に

合わない靴による不調として知られているのは
▼外反母趾▼指が曲がってしまうハンマートゥ▼巻き爪と呼ばれる陥入爪(かんにゅうそう)▼魚の目
などですが、その他にも
▼ひざ痛▼腰痛▼肩こり
などの不調も、原因不明の場合は靴が原因である可能性を疑った方がいいそうです。

実際に、靴紐をしっかり結ばずに履いていたことで、脱げないように踏ん張って歩いて膝に負担をかけひざ痛を起こしていたという人や、
崩れた靴を履き続けていたことで骨盤が歪んで腰痛になっていた人もいます。
靴を変えることで症状の改善につながる場合もあるのです。

林氏は「自分に合った靴がいかに重要か、正しく靴を選べていない人が多い」と話しています。

最上級シューフィッター 林美樹氏:
例えば、陥入爪やの目はほとんど靴が原因なのでわかりやすいですけど、まさか腰痛や膝痛の原因が靴だというのはほとんど考えが及ばないと思うんですね。
なんと、靴を変えただけ、あるいは履き方を変えただけで2か月ぐらいで改善された方がいっぱいいます。
頭の片隅でもいいので「靴かも」って思ってほしいんです。

靴の選び方 3つのチェックポイント

靴を選ぶ際、3つのポイントがあります。

〔1〕「かかと」がピッタリか※2、3mm程度のゆるみはOK
かかとが緩いと靴擦れの原因になります。
◆店で靴を履いたら「両足でつま先立ち」をして、脱げる・脱げかける場合はサイズを変えるか靴を変える(紐靴は除く)

〔2〕幅がきつくないか、緩くないか
◆歩いてみて幅の締め付けが嫌でなければOK

〔3〕つま先の「捨て寸」が1cm以上あるか、親指が上下に動くか
足の指から靴の先端までの隙間を「捨て寸」といいます。
◆立って親指を上下に動かして、靴の内側にあたってしまわないかを確認。
また、歩いてみて指先があたって痛い、きついという場合はやめた方が良い

林美樹氏:
体重で圧がかかるから、歩くと指が伸びるんですね。ですから前に指がちょっと出てくる。
1センチ以上ないとぶつかっちゃうんですね。あと、指の上にも余裕がないといけないんです。本来はお店の人がチェックするか、してくれなければ歩いていただいて指先に集中してください。「きついな」と思ったらなおりません。

ヒールの‟靴擦れ”解決法は

出演者の中川翔子さんのお悩みは、「ヒールを履いたときの靴擦れ」だそう。

コメンテーター 中川翔子:
もう最近ネットで買っちゃうことが多いから、合うかどうかはもう賭けです。
ヒールはちょっと履いただけで3か所ぐらい靴擦れができちゃうから怖くなってきちゃって。履きたいんですけど、もうどうしたらいいの?ってなっちゃってます。

ヒールの靴は傾斜があるので足が前に滑りやすくなっています。
前に行くので指がきつくなり、後ろに隙間が空いて靴擦れの原因になります。

まずは試着の時に両足つま先立ちをしてフィット感をチェック。
既に持っている靴については、「中敷き」でトラブルを解消します。

林美樹氏:
ヒールの靴に、ペタッとくっつく中敷きをあてます。
これで前に行かせないことが大事。例えば緩くなった靴もこれで変わる場合があります。

滑り止め機能の付いた中敷きを、指の付け根部分に貼ります。
中敷きは靴店などで入手可能です。

意外と知らない「ひも靴を正しく履く方法」

MC恵俊彰の悩みは、「甲高・幅広でドンピシャな靴に出会えない」こと。

恵俊彰:
60年近く生きてるんですけども、「もうこの靴は手放せない」みたいな靴に1回も出会ったことがない。どこかを妥協しながら履いています。

林美樹氏:
幅がきついのは耐えられないから、大きめを買うしかないんですよね。大きめで選ぶので多分かかとが少し動いちゃうんじゃないかと思うんです。それで靴擦れが起きているかもしれない。

さらに林氏が指摘するのは、靴を正しくはけていない可能性です。

林美樹氏:
靴ひもを閉めたまま脱ぎ履きしていませんか?
きちんとひもを解いて履いて、履いた後締めていますか?

恵俊彰:
いや、してないです。結んだままで履いてます。

林美樹氏:
本当は結んだままで脱げるわけないんです。靴がゆるいんですよ。

そこで、ひも靴の正しい履き方を教えてもらいました。
林氏によると、靴ひもを結ぶときのポイントは「甲」の部分をギュッと締めること。

〔1〕ひもを緩めた靴を履き、かかとを地面につけてつま先を浮かせる
〔2〕3番目のひもからギュッと締めて、甲の部分をしっかりホールドさせる
〔3〕一番上のひもは強く引っ張らず普通に結ぶ

ついついやりがちですが、足首のひもだけ結びなおすのはNGです。
左足をいつもの結び方、右足を習った結び方で履いて歩いてみると・・・

恵俊彰:
全然違いますね!左足は滑ります。右足は全然滑らない。
締める場所を、僕は間違ってたんですね。

弁護士 八代英輝:
スキーブーツも甲の部分をしっかり締めると、滑りが全然変わりますよね。

(ひるおび 2024年10月3日放送より)
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<プロフィール>
林美樹氏
最上級シューフィッター
35年間横浜そごうの靴売り場を担当
靴と足のコンサルティング「シューズアテンド」代表

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