北陸3県の2024年上半期の倒産件数は、前年同期に比べ1件増え77件、負債額は16.0パーセント少ない89億9500万円であることが帝国データバンクの調べでわかりました。負債額10億円以上の大型倒産が1件にとどまり、2000年度以降の半期集計では、2番目に少ない金額となっています。
帝国データバンクによりますと、2024年上半期の北陸3県の倒産件数は77件、負債額は89億9500万円であることがわかりました。
このうち富山県は倒産28件、負債額は42億9800万円。石川県は倒産30件、負債額は21億5800万円、福井県は倒産19件、負債額は25億3900万円でした。
業種別の倒産件数では、「建設業」が22件と最多で、次いで「サービス業」の17件、「製造業」の11件と続きます。
倒産の要因別では、「販売不振」が64件と最も多く、3期連続でほぼ横ばいでした。コロナ禍の影響を引きずって、業績の改善、収益面の改善がみられない企業の行き詰まりが続いているとみられます。
今後の見通しについて帝国データバンクは、コロナ禍で低迷したインバウンド需要の回復や北陸新幹線の敦賀延伸など地域活性化の話題が増えている反面、ウクライナ情勢や過度な円安によって原料、商品、製品の価格上昇が続き、価格転嫁が思うように進まない状況が続いているとしています。
また、元日に発生した能登半島地震で多くの人的物的被害があり、事業継続を断念する企業も多数ありことから、これらの企業が法的整理に移行する可能性もあり、予断を許さない状況としています。
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