土の中で有機物を分解する際に電気を発生させる「発電菌」という微生物を利用した燃料電池の実証試験が、愛媛県八幡浜市と伊方町で始まりました。

四国で初めて、四国電力が東京農工大学などと協力し実施するこの試験では、自然界に広く存在するジオバクター菌などの「発電菌」が、土の中で有機物を分解する際に放出する微量の電子を集め、燃料電池としての利用を目指します。

東京農工大学 松村圭祐特任助教
「簡単に言えば、掘った土をそのまま入れてもう一回埋め直すみたいな感じになります」

この日は、八幡浜市内にあるミカン園で、発電菌を含む園内の土と電極を入れた「微生物燃料電池」6セットを埋めていきました。

東京農工大学 松村圭祐特任助教
「その場の植物と土と微生物の自然に行われている循環の中から、電力を少しお借りするようなイメージですね。それで人間の使いたいデバイスに電力を供給する。新しいエネルギーの使い方というのが提案できればいいなと思ってます」

四国電力などは、発電状況の確認を行い、将来的にはこの微生物燃料電池を園地の気温や土壌の水分量を計測するセンサーや監視カメラなどの電源としての活用を目指します。

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