県警の不祥事をめぐり、県議会に出されていた百条委員会の設置を求める決議案が9日の最終本会議で否決され、百条委員会は設置されないことになりました。
県警では今年度、警察官3人が逮捕・起訴され、有罪判決を受けています。また、警察情報を漏らしたとして逮捕・起訴された前の生活安全部長は「野川本部長が不祥事を隠蔽するよう指示した」と主張。一方の本部長は否定しています。
こうした中、県議会では第二会派の県民連合が「不祥事の要因や再発防止策を調査する必要がある」とし、強い調査権限を持つ百条委員会の設置を求める決議案を提出していました。
9日の最終本会議では設置への賛成、反対それぞれの立場から意見が述べられました。
(決議案に賛成・県民連合 柳誠子県議)「県議会の動向を多くの県民、国民が注視している。県警への信頼を取り戻すためには議会として最大限の努力をすべき。それが県民への説明責任を果たすことになる」
(決議案に反対・自民党 鶴薗真佐彦県議)「本部長が繰り返し隠ぺいの指示はしていないと発言していること。警察庁の特別監察、県公安委員会による本部長の隠蔽の指示はなかったとの発表。百条委員会の設置はなじまない」
議長を除く50人が記名投票で採決を行い、賛成が県民連合7人、共産1人、無所属5人のあわせて13人、反対が自民33人、公明3人、無所属1人のあわせて37人となり、決議案は反対多数で否決されました。これにより、百条委員会は設置されないことになりました。
(県警 野川明輝本部長)「県議会において警察活動の決議案が上程され論議を賜ったことを真摯に受け止めている。警察は信じるに値する組織であると評価がいただけるように、取り組みを続けていくことによって疑念の払しょくに繋げたい」
否決をうけ無所属の県議1人は「県民の意思を反映しない議会は県民の代表とは言えない」とし、議会の解散を求める動議を出しましたが、反対多数で否決されました。
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