中国では、10月1日から大型連休が始まっています。のべ19億人以上が移動するということですが、東海地方の観光地はどうなっているのか?取材しました。

年間で58万人の観光客が訪れる、愛知県屈指の観光地「犬山城」では…

(平野菫記者)
「犬山城の天守閣です。中へ入るために多くの観光客が列を作っています」

取材した感触では、お城を訪れていた人のうち2割くらいが中国からの観光客でした。

(中国からの観光客)
「犬山城周辺を観光して、城下町でお昼ご飯を食べる予定です。とてもいい景色で、心が落ち着きます。ベリーナイス!」
「日本の歴史や古い建物が見たくてきました」
「この後は温泉に行きます。ゆっくりリラックスします」

着物のレンタルショップでは「ほとんどの客が中国から」

中でも人気なのが、城下町を着物を着て散策する体験です。華やかな着物がそろうレンタルショップでは…

(犬山日和 久野未尋さん)
「(中国人観光客は)10月に入って特に増えています。1日のほとんどのお客様が中国から」

1日約20組のうち、ほとんどの人が4400円以上かけて、着物と下駄のセットを借りていくということです。

一方、犬山城の近くに、おととし3月オープンした高級ホテルでは…

(ホテルインディゴ犬山有楽苑 浅沼源太郎総支配人)
「前年(同時期)と比較すると、10倍くらいの人が中国の本土から来ている」

1泊3万円から宿泊できるこちらのホテル。7月ごろから中国の宿泊客が増え始め、国慶節の恩恵もあり好調です。

“爆買い”のイメージは変化?

日本に来たのは4回目だという、中国からの宿泊客は…

(中国からの宿泊客)
「川沿いを歩いたり、美しい観光名所をホテルで楽しんだりできます。リラックスしたかったことと、そんなに人が多くないということで、ここ(犬山)を選びました」

(浅沼総支配人)
「都会の喧噪から抜けた静寂な場所で、ご自身の旅行を楽しみたいというニーズも高まっているのかなと思います」

以前は「爆買い」のイメージがあった中国人観光客ですが、今はゆったりとした時間を好む人が多いようです。

そんな中国人観光客の変化は、岐阜県高山市でも。

「びっくりするほど来ているという印象はない」

10月9日と10日には、秋の高山祭を控えています。朝市で「買い物」の様子を聞くと…

「(中国から来る人は)それなりに増えています。“爆買い”はない」

同じ傾向は、古い町並みにある老舗の造り酒屋でも。

(舩坂酒造店 鴨林周平支配人)
「多少は(中国人観光客が)来ていると思いますが、びっくりするほど来ているという印象はない。数年前に中国の人が多く日本に来た時のことを思い起こして、『あの時のようになるのかな』と(爆買いを)期待していた反面、そこまでではないというのが現状」

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