能登半島地震の影響で9ヵ月あまり休講していた石川県輪島市の県立輪島漆芸技術研修所で、7日から授業が再開されました。研修生たちは相次ぐ災害を経て、伝統の技を守り続ける決意を新たにしていました

輪島漆芸技術研修所 小森邦博所長「仕事場の机の前に座れば自然と心も身体も前向きになってそこに取り組んでいける。そういう状況に一日でも早くみんながなれるように多くの皆さま方のご協力を頂きながら授業再開となりました」

「立派なウルシストになってほしい」と激励

輪島塗など漆芸にかかる技術継承を目的として設立された輪島漆芸技術研修所。

地震で建物の一部が損壊したほか、断水が続いたため発災以降9カ月間休講を余儀なくされました。また、10月1日に予定していた授業再開は、9月の大雨の影響で再び延期になりました。ようやくこぎつけた授業再開。

研修生18人が出席して行われた授業開始式では、小森邦博所長が「漆芸のいろはを身体に叩き込んで立派なウルシストになってほしい」と激励しました。

「漆の道で生きていきたい」と覚悟して来た

生徒たちは自分たちの机を整理し早速、課題の作品づくりに取りかかります。

生徒「私は漆の道で生きていきたいと覚悟して輪島まで来ましたので、何があっても続けていけるように一生懸命学んでいきたいと覚悟してやっています」

生徒「今は研修所が用意してくれたトレーラーハウスに住んでいます。恩じゃないですけど、してもらったことを自分の努力というか頑張ることで返せていけたらと思う」

輪島漆芸技術研修所では、2024年度の新入生の受け入れを12月に予定しています。少しずつ動き始めた継承の拠点で研修生は再び漆の道を歩み始めます。

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