まもなく開幕するバレーボール国内最高峰の新リーグ、「SVリーグ」の頂点を狙う女子チームSAGA久光スプリングス。世界の舞台を経験してレベルアップした荒木とムードメーカーのルーキー井上に注目。

SVリーグ初代女王へ、世界成長を遂げた守りのエース

佐賀県鳥栖市のサロンパスアリーナを練習拠点とするSAGA久光スプリングス。日本代表でプレーした選手も多い、強豪チームです。バレーボール界では今年、「SVリーグ」が誕生。2030年までに世界最高峰のリーグになることを目指していますが、その最初のシーズンがまもなく開幕します。

初代女王へ、チームの柱はパリオリンピック代表で大野城市出身の荒木彩花(あらき・あやか)選手。ポジションは守備の要、ミドルブロッカーです。日本がオリンピック出場をかけて戦った国際大会、ネーションズリーグ福岡ラウンドでも鉄壁のブロックと鋭い速攻を武器に、世界の強豪相手に堂々たるプレーをみせました。

荒木選手:特に得られたなというのは自分自身のバレーに対する向き合い方であったり、視野が広がったこと。

酒井監督:オリンピックから帰ってきてからは、アタックも随分成長したなと感じていて。それは世界の高さを武器にする選手に対峙して、その中で揉まれたというのもあるし、どうやってその中で自分が決定打を出していくのかを考えたり努力した結果がスパイクの技術の向上にも繋がったのでは。

大舞台での場数を踏み、レベルアップした荒木選手、23歳の若さでチームを引っ張る自覚も芽生えています。

荒木選手:SVリーグ初代女王になれるのは1チームだけ。それを逃す訳にはいかない。逃すも掴むも自分たちの取り組み方次第。口にするよりプレーであわらすではないですけど、バレーの中で語るじゃないですけど、そういうのは意識してやっています。

U20日本代表に選ばれた期待のルーキーはチームを盛り上げる愛されキャラ

先月20日、福岡のVリーグチーム、カノアラウレアーズとの練習試合で存在感を放っていたルーキーがいます。

大阪の強豪・金蘭会高校出身の井上未唯奈(いのうえ・みいな)選手。高校2年生のときにインターハイで優秀選手に選ばれ、今年7月に開かれた20歳以下のアジア選手権では日本代表として準優勝に貢献した逸材です。181センチの長身を生かし、攻撃がメインのアウトサイドヒッターだけでなく、守備の要、ミドルブロッカーもこなしています。

井上選手:こういう練習試合でも驚きというか「わ~すげ~」「やばい~」「それはすごい~」みたいなプレーがたくさんあって。日々練習は本当に楽しいですし。プロ1年目で、SVリーグの1年目に参入できるのは本当に運命だなというか、素晴らしい機会だしなかなかないことだと思う。1年目からチームの優勝のために自分ができることを一生懸命ひとつひとつやっていって。最終的には初代女王にチームとしてなりたい。

期待のルーキーについて先輩・荒木選手に聞いてみると。

荒木選手:誰とでも仲良くできる。普段ふざけているんですけど、ちゃんとバレーとは向き合えるようなちゃんとした子なので。

井上選手:(カメラにピースしながら)ちゃんとした子で~す。

荒木選手:ウソです、やっぱり前言撤回します。

明るい性格で、1年目にして早くもチームの愛されキャラになっています。一方で20歳以下の日本代表にも選ばれた実力を酒井監督も高く評価しています。

酒井監督:間違いなく将来日の丸を背負って代表選手として活躍できる素材だと思っている。最高到達点3メートルを超える高さを武器にしているので、オフェンスのところでしっかりとチームに貢献は今後もしてくれるのではと期待している。

オリンピックを経験した守りのエースとムードメーカーとしてチームを盛り上げる期待のルーキーがSVリーグ初代女王への原動力として輝くか、目が離せません。

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