ネズミと聞くとちょっと苦手だなと感じる人もいるかもしれませんが、草原などに生息する日本一小さなネズミ「カヤネズミ」はご存じでしょうか?
取材班は、鳥取県日南町で「カヤネズミ」を撮影し続ける写真家に密着。
可愛さ抜群の「カヤネズミ」ワールドに皆さんをいざないます。

ビーズのようなつぶらな瞳。
一見、ハムスターのようにも見える愛らしい動物に心を奪われた写真家がいます。

福田幸広さん、59歳。
自然界で暮らす動物たちの生き生きとした瞬間を切り取る「しあわせ動物写真家」です。

しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「カヤネズミの巣がその奥にあるので、どうかなと思っているんですけど」

「カヤネズミ」。
体の大きさは大人の親指ほど。体重はおよそ7g、500円玉とほぼ同じ重さという日本一小さなネズミです。

その名の通り、「カヤ」と総称される
イネ科の植物が生えている草むらや河川敷、田んぼなどに生息するカヤネズミ。
国内では、41都府県で生息が確認されていますが、近年は土地の開発などでカヤが減少し、今では33都府県でレッドデータブックに掲載され、絶滅危惧Ⅱ類に指定されているところもあります。

9月11日。
この日、福田さんが向かったのは、鳥取県日南町内のとある場所。
雑草が生い茂るこの草原こそカヤネズミの出没スポット、福田さんの撮影フィールドです。

雨が降る中、背の高い「カヤ」をかき分け進んでいくと…

福田さん
「あった!」
記者
「ありました?え!どこですか?」
福田さん
「あれ、そうじゃない?」
記者
「本当ですね、ありますね」

見つけたのは、草で編み込まれた丸い物体。カヤネズミが子育てを行う「巣」です。

中にカヤネズミがいるか否か、 サーモグラフィーで確認してみると…

福田さん
「使ってないですね」
記者
「使ってないかぁ…」

どうやらこの巣にはいなかったようです。

その後、他にも多くの巣を発見しましたが、どれも時間が経っているものばかり。
結局この日は、カヤネズミの姿をとらえることはできませんでした。

しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「まず巣を探すのに宝探しゲームみたいな。あの球体の巣を、こんなちっちゃなネズミが1匹で作るかと思うと、すごい面白い」

年間300日以上を国内外のフィールドで過ごす福田さんが初めて日南町を訪れたのは、16年ほど前のこと。
オオサンショウウオの撮影をしていた福田さんの目の前に突然現れたのが、カヤネズミでした。

しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「途中でなんか丸いのあるなと思ったらカヤネズミで。こんなところにいるんだって思ったのが最初。それから猛烈に面白くて」

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