「勝ちです、イエーイ!」「もう一回しよう!」
日曜日の公民館に響いていたのは、ボードゲームで遊ぶ子ども達の楽しそうな声。
ボードゲームとは電気を使わないアナログゲームのことで、『人生ゲーム』『オレロ』『マージャン』など、世界に1万から2万種以上あると言われます。
「子どもの力を育てる」教育の一環としても注目されている、ボードゲームの魅力とは?
大人も子どもも、初対面でも楽しめる
「せーの!小忍者!」
熊本市中央区の大江公民館で月に一度開催されている『FunFunボードゲーム体験会』は、年齢や経験に関係なく誰でも参加できるのが特徴。ゲームも用意されているので手ぶらで行ってもOK。毎回、30人から40人が集まるほどの人気です。
FunFunボードゲーム 主催者 根來寛博さん「コロナが終息してから、毎年すごい勢いでボードゲームをする方が増えていると思う」
参加者の多くは小学生以下の家族連れで、大人と子ども、さらに初対面の人とも楽しめるのがボードゲームの魅力の一つです。
――実際にやってみでどう?
小学4年生「めっちゃ楽しい」
――知らない人とするのは?
参加した子ども「面白い」
親「こういう場だと知らない人と顔を合わせて接することができるので、子供にも刺激になると思う。今後もぜひやりたい」
ボードゲームがもたらす親子の変化
参加者の中には、“マイボードゲーム”をスーツケースで持ち歩くほど、ハマっている小学5年生の男の子もいました。
――毎週どこかのゲーム会に参加?
母「はい。スーツケースを下げて」
小学5年生「いろんな人たちとワチャワチャしたり、考えたりするのが楽しい」
また、今回が3回目の参加という小学2年生の男の子の母親は、ボードゲームをするようになった子どもの変化を感じていると言います。
母「面白いとか、楽しいことの幅が広がった。以前は動画サイトなど『用意された楽しいもの』ばかりに興味があった」
小学2年生「『忍者バナナ』もう1回したい!」
『忍者バナナ』とは、カードに描かれた絵の共通点を素早く見つけてバナナを掴んで叫ぶという、シンプルながら奥の深いゲーム。 駆け引きやスリルなど、ハマる要素満載です。
小学2年生「1人でやるゲームは飽きちゃうけど、ボードゲームはみんなでワイワイできるので飽きない」
親子で楽しめるボードゲームの体験会は、熊本市のほかに、益城町や大津町でも開催されているそうです。
FunFunボードゲーム 主催者 根來寛博さん「様々な方とボードゲームをすることで、子どもたちは我慢することや社会性を身に付けたり、自分の得意なことに気づいたりすることができる。集中力や判断力など、運動や勉強でも役に立っていくと思う」
子どもにも高齢者にも! 室内で楽しめる「推しボドゲ」
子どもの教育にも役立つというボードゲームに企業も注目しています。書店を運営する会社では、2023年8月、熊本県内の13店舗に専用の売り場を設置して体験イベントを定期的に開催するなど、力を入れています。
ニューコ・ワン 三瀬弘泰さん「今、かなり推しています。コミュニケーションツールとして需要があり、海外では教育にも使われています」
そこで、三瀬さんがイチオシする2つのボードゲームを教えてもらいました。
例えば、さまざまな形をしたピースをマス目に合わせて埋めていくパズルゲーム『KATAMINO(カタミノ)』。対象は3歳からですが、高齢者の認知症の予防にもいいそうです。
一方、カードの数字を九九の段で揃える早さを競う対戦型のゲーム『九九ジャン』は、 楽しみながら、かけ算を勉強することができるそうです。
三瀬さんが語るボードゲームの魅力は、天候や気温を気にせず室内で大人数で楽しめること。
三瀬さん「室内でワイワイ楽しんでいただければ」
家族や親戚と集まる機会や、休日の過ごし方として、ボードゲームで盛り上がってみてはいかがでしょうか。
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