鹿児島市の武岡トンネル手前の国道3号・田上ランプです。右側合流になってから1か月。これまでに接触事故が発生していて不安と話すドライバーもいます。運転する際のポイントを取材しました。

鹿児島市田上7丁目の武岡トンネル手前で国道3号へ合流する田上ランプです。

鹿児島市街地へ向かう国道3号下りでは、1か月前の先月4日、県道からの合流が左側から右側に変わりました。鹿児島国道事務所によりますと県内で右側合流は初めてです。

スピードを上げた車も走る追い越し車線への合流にドライバーは?

(利用者)
「怖いですよね、結構なスピードで来るので」

「ちょっと入りにくいと思います」

「特に気にはしなかった。慣れていけば問題はないと思う」

「今まで通りが良かった。乗りたくない、怖くて」

トンネル手前の田上ランプでは平日の通勤時間帯、1時間におよそ350台の車が走ります。

合流地点での車同士の事故は、3年前が2件、おととしはなし、去年は1件でしたが、右側合流が始まってからおとといまでに軽乗用車とトラックが接触する事故がすでに1件発生しています。

(国道事務所 佐藤博信・工務課長)「右側合流ということは第二走行車線に入るので、速度が速いということで危ないと感じる方もいると思います」

右側合流になった理由は、国が1188億円をかけて整備を進めている鹿児島東西道路の建設工事です。鹿児島東西道路は、田上から中洲通りの甲南高校前までの2.3キロを地下トンネルでつなぐ予定で、渋滞緩和が期待されています。

(記者)「田上ランプの合流地点にきています。わたしが現在歩いている、以前まで使用されていた道路では、トンネルの掘削工事が行われている」

これまで左側合流のために使われていた道路があった場所では、今後、東西道路の新たなトンネルをつくる工事が始まるため右側合流に変更されました。トンネルは早ければ来年の夏に出来上がりますが、鹿児島東西道路の完成時期は未定です。

国道事務所は右側合流に変更後、「スピード落とせ」や「合流注意」の道路標示や標識を設けてドライバーへ注意を呼び掛けています。

(国道事務所 佐藤博信・工務課長)「運転する際は本線のドライバーと、ランプを使われるドライバー相互に譲り合い合流をお願いしたい」

県警は、合流時に相手が気づいていないかもしれないという危険を予測しながら運転する「かもしれない運転」を呼びかけています。

(県警本部・交通企画課 森山英明理事官)「かもしれない運転を心掛けるのと(事故が起きて)様々な負担が発生する場合に、どちらが良いのかと考えて平素から運転いただくと事故が防げるのではないか」

県内で初めて設置された右側合流。合流する側もされる側もこれまで以上に注意して通行する必要があります。

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