2021年に八戸港沖で貨物船が座礁した事故を受け、3年余りに渡って「定置網漁」と「ホッキ漁」を休止していた八戸市内2つの漁協が、10月中にも漁を再開する方針であることが分かりました。
八戸市の漁港では漁の再開に向けて準備が進んでいます。
3年ぶりの「定置網漁」再開へ… でも「バッテリーの線はボロボロ…」
市川漁業協同組合 木田茂美 組合長
「あそこにある船はおろしたの、10日前くらいに。あれも3年ぶり。おろしたらホースは硬くなって割れている。バッテリーの線はボロボロで…」
2021年8月にパナマ船籍の貨物船「クリムゾン・ポラリス」が座礁してから約3年。事故の影響で「定置網漁」と「ホッキ漁」を休止していた「市川漁協」と「八戸みなと漁協」は、10月中旬にも定置網漁を再開することを決めました。
座礁船を巡っては撤去作業を進めていましたが、2024年8月に技術的な理由から完全撤去を断念。居住スペースの一部を海底に残す方針に切り替え、9月中旬までには居住スペースから物が流出しないようにする安全対策工事を終えていました。
漁の再開に向けて動き出した中、船に積載されていたとみられるウッドチップが漁港に漂着したことで足踏みしていました。
「もう支度はできている」12月解禁の「ホッキ漁」も3年ぶりに再開予定
市川漁業協同組合 木田茂美 組合長
「いっぱい、これが砂浜に打ち上げられていた。これが割れないのよ。これが網の目に入るとぐるぐる巻きになってしまい、おっかない」
漁協は、今後同様の事態に陥った場合のウッドチップの処理について協議を進め、船主側から適切な回答を得たため、漁の再開を決めたということです。
市川漁業協同組合 木田茂美 組合長
「チップとかがかかって支障があるときは、対処しますからと話していた。どこまで補償するかはわからないが…。もう支度はできている。2、3日中に船をおろそうかと思っている」
Q.3年ぶりの漁の再開はうれしい?
「それはそうですね」
2つの漁協は、12月に解禁される「ホッキ漁」も3年ぶりに再開する予定だとしています。
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