石破新総理大臣が衆議院を解散し、10月27日、投開票の日程で選挙を行う方針を示したことを受けて、自治体では対応に追われています。
浦部智弘アナウンサー「いわき市選挙管理委員会では、今月の衆議院選挙に向けて急ピッチで準備が進められています」
投開票日まで、すでに1か月を切る見込みの中、福島県いわき市の選挙管理委員会では、投票所で事務作業などが公正に行われているかを確認する立会人と管理者の依頼や、投票所・開票所の場所の確保が進められています。
電話する職員「薄磯集会所の管理者と立会人の推薦をお願いしたいなと思いましての電話でした。ありがとうございます」
「先月の市議選終わってすぐまた選挙」
いわき市では、投票所を市内に135か所ほど設置する見通しで、それぞれの投票所に立会人を2人以上、管理者を1人置く必要があります。しかし、高齢化や午前6時半から12時間超えの長時間にわたることから、確保に時間が必要だとしています。
選挙管理委員会事務局・酒寄正大事務局次長「(先月の)市議選の終わってすぐまた選挙となると、体調面であったりそういった面でお断りされる場合もあります」
また、市選挙管理委員会によりますと、投票用紙を1か所に集め、集計する開票所の確保が足踏み状態です。これまで、開票所にはいわき市総合体育館を使っていましたが、すでに別の予約が入っていて、過去に利用したことがある他の施設も確保が難しいということです。
酒寄事務局次長「開票所になると、ある程度面積が広い体育館とかが適しているんですけれども、本来であれば今週中には確保したいとは考えている」
市では、総合体育館の予約者と調整を進め、公示日前までには開票所を確保したいとしています。
他の自治体も、特に開票所の確保に苦しんでいるようです。
「駐車場が足りない」「先にイベントが…」
福島県会津若松市では、これまで開票所として使われていたのは「鶴ヶ城体育館」でしたが、27日には先にイベントが予定されていました。他の会場を探していますがまだ調整中ということで、担当者は「なんとか来週中までには決めたい」と話しています。
郡山市では、選挙の際は「宝来屋郡山総合体育館」を使っていましたが、現在改修中で使えません。そのため、「郡山カルチャーパーク体育館」や「サンフレッシュ郡山」を開票所として検討しているということです。
ただ、郡山市は県内最多の26万5000人あまりの有権者がいます。総合体育館と比べて手狭な会場になってしまうと作業効率が落ち、その分開票時間が長くなってしまう恐れがあると担当者は頭を悩ませていました。
同じく、会場の規模で頭を悩ませているのは福島市です。これまで開票所として使っていた「福島トヨタクラウンアリーナ」では、バレーボールのデンソーエアリービーズの公式戦の開催が決まっているため、代わりに「NCVふくしまアリーナ」を開票所として使う予定です。
ただ、担当者が懸念しているのは駐車場の確保です。開票所では各投票所の票を運び入れる車両が多数入りますが、福島トヨタクラウンアリーナと比べると、駐車場の台数はほぼ半分となっています。担当者は「会場の近くで他の駐車場を確保するなど、なんとか対応策を見つけたい」と話していました。
各自治体の担当者が口を揃えていたのは「突然の解散で準備期間が短い」ということでした。
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