まちなかで“悪さ”を続けるカラス…。15年以上続く人間とカラスの “仁義なき戦い”…あの手この手を使っても居座り続けるカラスに、ついに最後の兵器が登場!さてカラスたちは…

大事な晴れ着がやられて、くさいのね…

記者「ウオー、きたきた。きましたきました。すごくいっぱいきました。巣に返っていくのでしょうか。どこから来てるんだー」

“歴史の街” として知られる城下町 高岡で、 “わが物顔” でのさばるカラスたち…。電柱や電線に止まっては…、フンを落とします。

そんなカラスに住民は…。

住民「カラスには、ホントにみんな困ってるみたいよ。通ると上からウンチかけられて大事な晴れ着がやられて、くさいのね、すごく…。ほんと腹が立って仕方がない」

四季を通じて「陣」を敷いたものの…

記者「カラスが向かった方向に来てみました。すごいカラスが飛んでいます。あたり一面カラスで覆いつくされている」

日が沈み夜になると、高岡の市街地は、まるでホラー映画かのように、ねぐらへ向かうカラスの鳴き声に包まれます。

この事態に頭を悩ませているのが高岡市環境政策課の室谷智さん。かれこれ7年、カラスと一進一退の攻防を続けてきた高岡市のミスターカラスです。

高岡市環境 政策課 室谷智さん「高岡の目立つところで、どうしてこんなにカラスがいるんだろうと…あまりいい思いがしないので、対策の方は続けていかないといけないと思っているんですけど。なかなかゼロにするというのはうまくいっていない」

2023年は「高岡の陣」と称して四季を通じてカラスとの戦いに挑みました。

カラ スが巣作りを始める「春」…、巣を見つけると即撤去しました。「夏の陣」では夜間に懐中電灯で追い払い作戦を敢行。エサが少なくなる秋と冬は木の実などを早く摘み取り、カラスを飢えさせる「兵糧攻め」です。

高岡市環境政策課 室谷智さん「古いものもあれば、新しくやる兵糧攻めなどもありますが、それらを一連としてやることによってより効果を挙げることを目指しています」

春・夏・秋・冬季節ごとにあの手この手で、高岡の街からカラスを追い出す作戦をしかけたのですが…。

「カーカー」

街からカラスが消えることはありませんでした。

カラスに似せた声にも、微動だにせず…

ちなみに「ミスターカラス」こと室谷さん。これまで打ってきた手の中には、カラスの鳴き声を使ったアイディア兵器を導入したことも…。

鳴き声でコミュニケーションを取り合うというカラスの習性を逆手に取り、仲間に危険を知らせるときの鳴き声を使って追い払うという作戦です。

高岡市環境政策課 室谷智さん「まず今(カラスが)多くなりすぎたということを抑制する方法でみなさんのご協力をいただきながら、削減に向けて取り組んでいきたいと思っています」

カラスの鳴き声で戦うという画期的なものでしたが、この作戦は敵わず…。

9月、同じ場所を訪れると、カラスはスピーカーの音に微動だにせず眠っていました。

高岡市環境政策課 室谷智さん「天敵に襲われない。安全である。そしてエサ場が近くにあるっていうので、たぶんここらへんで夜を過ごしているんだと思います。今残っているカラスはスピーカーの鳴き声にも慣れてしまっている」

賢いカラスはスピーカーの鳴き声に慣れてしまい、逃げていく様子はありません。

目の良いカラスに、レーザー照射すると…

そして2年目に突入した「高岡の陣」。カラス撃退の最終兵器として期待されている新兵器が、レーザー装置です。

この装置は島根県出雲市の山陰パナソニックが開発したもので、カラスが嫌がるレーザーを照射。

目の良いカラスは不規則に放たれる光が苦手で効果はご覧の通り。

牛舎に設置した装置から放たれた無数の光がカラスを狙い撃ち。大量のカラスはあっという間に逃げていなくなりました。こちらの牛舎では3台の装置を導入しカラスの退散に成功したということです。

高岡市もカラスとの長き戦いに終止符を打てるのでしょうか?

記者「こちらに見えるのが今年新しく設置されたカラスを撃退するレーザー装置です。反対側の電線にむかって緑の光を放っています」

9月27日、フン被害が深刻だった高岡市の片原町交差点にレーザー装置が設置され実験が始まりました。

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