東京都渋谷区で1日、年間を通して夜間の路上飲酒を禁止する改正条例が施行された。渋谷駅周辺の対象エリアで午後6時〜翌朝5時まで路上や公園などでの飲酒が禁じられる。区によると、沖縄県北谷町などで同様の条例があるが、都市圏では全国初という。  渋谷区は2019年、ハロウィーンと年末年始に限り、路上飲酒を禁止する条例を制定。しかし、時期を問わず、外国人や若者を中心に路上飲酒に伴う騒音トラブルやごみの放置などが深刻化していた。  このため、通年禁止とし、対象エリアも宮下公園の東側や区役所周辺まで広げた。引き続き、罰則規定はない。区は施行に合わせ、今月からパトロール員を増やし、多言語で改正条例の内容を周知する。

渋谷センター街を練り歩く渋谷区の長谷部健区長(前列左から4人目)ら=1日、東京都渋谷区で(坂本亜由理撮影)

 ハチ公前広場のセレモニーで、長谷部健区長は「路上がパブのようになってしまった。渋谷の路上飲みはこの街の文化ではないとしっかり発信していきたい」とあいさつ。区商店会連合会の大西賢治会長は「この条例が行き届いて、きれいで安心な街になってほしい」と述べた。その後、長谷部区長、大西会長、渋谷署の牧之瀬実署長らが「路上飲酒禁止」と書かれた横断幕を掲げて渋谷センター街を練り歩いた。  フランス出身で観光で渋谷を訪れていたガーリー・ガルデさん(42)は、「居酒屋で飲むから大丈夫。路上で酔っぱらうとトラブルのもとになる」と話していた。(浜崎陽介) 

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