石川県の能登地方を襲った豪雨では川が氾濫し土砂災害も発生しました。

現在も安否不明者の捜索が続く中、山梨大学では学生のボランティアや研究チームによる被災地支援が始まっています。

山梨大学大学院 2年生木村龍生さん:
「裏から土砂が入ってきちゃって、厚さ1、2mくらいある」

9月21日から22日にかけて記録的な大雨となった石川県・輪島市内の様子です。



被害を報告しているのは山梨大学大学院の2年生木村龍生さん。

木村さんは、2024年1月の能登半島地震発生後から現地でボランティア活動をしています。



今回の豪雨被害でも9月24日から2日間、輪島市で土砂の撤去などを行いました。

輪島市内でボランティア活動に従事 山梨大学大学院2年 木村龍生さん:
「地震があったからこそ崩れたとか弱っているところを中心に土砂が流れたというのもあると思う」

木村さんはこのほか山梨大学の西田継教授らによる研究チームの一員として地震で断水した地域へ水の提供もしています。

使用するのは東京のメーカーが開発した小型ろ過装置。



用水路や沢などから取った濁った水も飲み水や生活用水として安全なレベルに変えられるといい、持ち運びや設置が比較的簡単なことからモバイルろ過装置=「モバロカ」と名付けています。

山梨大学 国際流域環境研究センター 西田継教授:

「突然今まで使っていた水道が使えなくなったときに、いざ水が足りないと言っても準備が間に合わない。普段からいくつかの水を一緒に使えるような状況に持っていったらいいというのが私たちの考え」

モバロカは能登半島の2か所に設置されていて、このうち、輪島市の三井町にある民間の復興支援拠点では9月26日、水道が止まり、近くの用水路の水をモバロカで処理して泥の洗浄などに使っているということです。

山梨大学大学院2年生 木村龍生さん:
「(現地で)『水が一番大事だよ』という話をたくさん聞く。水害でやられたけど生活には水が必要ってちょっと皮肉だが、そこで自分たちの活動が生きてくると思う」

モバロカ1セットで1日約5000L処理でき、約25人の1日に使う水の量をまかなえます。

研究チームは9月26日飲料用、洗濯用など複数か所に分配できるようポンプの発送作業に追われていました。



山梨大学 国際流域環境研究センター 西田継教授:
「何とか少しでも役に立てばいいというその一点」

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