熱帯低気圧が4つも うち一つが24時間以内に台風17号へ

26日夜時点で日本の南の海上には4つの熱帯低気圧がずらりと並んでいます。日本のすぐ南の海上にある熱帯低気圧は台風16号から変わったものです。

一方でマリアナ諸島付近にある熱帯低気圧について、26日夜、気象庁は24時間以内に台風になる見込みとして、進路予想の発表を開始しました。台風となれば17号となります。

この熱帯低気圧は北西方向へと進みますが、それほど発達せずに29日(日)までに再び熱帯低気圧となる予想です。

アメリカ・ヨーロッパも北上予想 関東のすぐ南海上に進む可能性 

アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。

26日午後の時点で、台風17号になると予想される熱帯低気圧について「95W」として赤い丸で囲まれています。JTWCでは定めた基準以上に発達する雲のまとまりができると、LOW(黄)→MEDIUM(オレンジ)→HIGH(赤)へとレベル分けして情報を発表します。赤色になると台風の発生時期に近づいた目安となります。それぞれの意味は以下の通りです。

LOW(黄):監視対象ではあるが、今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する可能性は低い
MEDIUM(オレンジ):今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する可能性も高まっているが、発達するには24時間以上かかる見込み
HIGH(赤):今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する見込み

アメリカ海洋大気庁(NOAA)

アメリカ海洋大気庁は、2つの熱帯じょう乱についてアンサンブル予報の結果について発表しています。「アンサンブル予報」は、数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

95Wについてそれほど発達させる予想ではありませんが、北西方向から北東方向へと進路を次第に変えて関東の沖合の海上に接近する可能性を予想しています。

ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)

ヨーロッパの予想もアメリカの予報モデルとほぼ同じようなコースを示しています。

【画像で確認】台風17号は関東沖へ北上 別の熱帯低気圧も台風18号に発達か 10月2日までの雨・風シミュレーション

沖縄の南の熱帯低気圧は台風18号か 10月初め九州付近へ北上予想も

台風17号へとなる見込みの熱帯低気圧以外で台風となりそうなものはないのでしょうか。気象庁の週間天気予報の予報支援図では、沖縄周辺には来月初めにかけて熱帯低気圧が存在する可能性を示す「L」マークが示されています。

これについて解説では、「沖縄の南に予想されている熱帯低気圧については、発達の程度や進路にモデル間の差や初期値変わりがあり、不確実性がある。3⽇の熱帯低気圧の位置について、気象庁のアンサンブル予報では沖縄付近や南シナ海に予想するメンバーは2割程度、九州に近づく予想をするメンバーは1割程度となっている。」としています。

気象庁の別の数値予報モデルの結果では10月2日に沖縄周辺に台風のような渦を巻いたものがあることが確認できます。

またアメリカやヨーロッパモデルのアンサンブル予報の結果では、10月4日ころの予想データの一部をみると、九州付近に熱帯低気圧か台風を北上させる結果もあります。

台風シーズンは終盤を迎えますが、もうしばらく南の海上の熱帯低気圧の今後の動向にはご注意ください。

【画像で確認】台風17号は関東沖へ北上 別の熱帯低気圧も台風18号に発達か 10月2日までの雨・風シミュレーション

※台風の最新情報については気象庁発表する台風情報をご確認ください

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