使用済み核燃料の中間貯蔵施設=2020年5月、青森県むつ市
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の使用済み核燃料69体が26日、国内唯一の中間貯蔵施設(青森県むつ市)に搬入される。核燃料が原発外の保管専用の施設に運び込まれるのは初。全国の原発で増え続ける使用済み燃料の保管場所の逼迫解消が課題となる中、最長50年を期限とする一時保管が事実上始まる。 東電は柏崎6、7号機の再稼働に備え施設への燃料搬出を進める。69体が入った約5・4メートル、直径約2・5メートル、重さ約120トンの金属製の容器1基を積んだ専用の運搬船が24日、柏崎原発敷地内の港を出発。25日に中間貯蔵施設近くの港の沖合に到着していた。26日は港で容器をトラックに乗せ替え、敷地内に運ぶ。検査を経て10月末に正式に操業を始める。 施設を運営する「リサイクル燃料貯蔵」(RFS)は東電と日本原子力発電の出資会社。施設では2社の燃料を最大5千トン受け入れる。再利用するため搬出する計画だが、青森県の再処理工場は審査が長引き完成していない。地元では長期保管の懸念が残り、青森県やむつ市はRFSなどと最長50年とする協定を締結している。
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