北薩横断道路の北薩トンネルで土砂や湧水が流出し、通行止めが続いている問題です。鹿児島県は「現在のルートのまま復旧することを基本」とし、工事の方法を検討するとする一方で、復旧の時期や費用は示せないと述べました。
これは24日に始まった県議会の一般質問で、橋口住眞県議の質問に当局が答えたものです。
北薩横断道路の北薩トンネルでは、ことし7月路面の浮き上がりや、水の湧き出しが確認され、崩落した壁から土砂が流れ出しました。この影響で、高尾野インターとさつま泊野インターの間は通行止めとなっています。
今月12日には復旧に向けた専門家による1回目の委員会が開かれ、崩落の原因について「7月の豪雨でトンネル周辺の地中の水圧が高まったため」との見方を示しています。
24日の県議会の一般質問で、県当局は「現在のルートのまま復旧することを基本とし工法を検討する」との考えを示しました。
(県土木部・木佐貫浄治部長)「現在、被災したトンネルを現ルートのまま復旧することを基本とし、復旧工法を検討している。現時点で復旧工法や費用は示せない」
北薩トンネルの建設工事は、掘削中に地中から大量の水が湧き出たことから追加予算が組まれ、ほぼ倍のおよそ147億円で整備された経緯があります。県は建設やその後の管理に問題はなかったとの考えを示しました。
(県土木部・木佐貫浄治部長)「事前の調査・施工中・リスク管理ふくめ、万全の体制でやったつもり」
県は今後、トンネル内の水を抜く工事をした後、委員会の意見をもとに復旧計画を立てる方針ですが、復旧は数年単位となる見通しです。
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