気象庁は、毎年9月のこの時期に12月から来年2月までの冬の天候に関する「寒候期予報」を発表しています。先週までは異例の猛烈な暑さが続いていましたが、この冬の天候はどうなるのでしょうか。

冬は普通に寒い 冬型の気圧配置強まり中国山地は雪多い可能性

寒候期予報(中国地方)
気温…ほぼ平年並み
降雪量(山陰・山陽北部の中国山地)…平年並みか平年より多い

寒候期予報によると、この冬の中国地方は「冬は普通に寒くて中国山地では雪が追い」可能性が示されています。

その理由としては
▼この冬までに「ラニーニャ現象」が発生する可能性が高く、太平洋熱帯域の海面  
 水温は西部で高く、中・東部では低くなる。
▼インド洋熱帯機では海面水温が東部で高くなるため、インドネシア付近を中心に
 積乱雲の発生が多くなる。
▼これらの影響で、上空の偏西風が日本付近ではやや南に蛇行する見込みで、
 大陸のシベリア高気圧が南東側に張り出しが強まる時期がある。

以上のような影響から、気象庁は東日本や西日本を中心に冬型の気圧配置が強まる時期があり、寒気の流れ込みが強まるタイミングがあると予想しています。

暖かい海面水温+寒気流入で大雪も “クリスマス寒波・年末寒波”に注意

RCCウェザーセンター 近藤志保 気象予報士(2024年11月13日)
「安芸太田町です。雪で路面は真っ白です。寒さで手や顔が痛い。」

去年、広島県内でも中国山地沿いで11月前半に降った初雪では、いきなりまとまった積雪となりました。

長期予報の予想データをみると、12月以降は地上の気温を大きく左右する上空下層の気温が平年よりも低い予想です。寒気が入りやすい可能性を示しています。

RCCウェザーセンター 下江美帆 気象予報士
「現在、日本海の海面水温は山陰沖で30℃近くあり、海面水温は平年よりも5℃以上も高く記録的に暖かくなっています。こうなると、特に12月などは水温が下がっていない暖かい海面の上に寒気が流れ込むと、予想以上に雪雲が発達して大雪となる可能性もあります」

本日24日にあわせて発表された10月~12月にかけての3か月予報では、10月の気温は平年よりかなり高いものの、11月以降は平年並みとなっています。

北広島町八幡(2023年12月22日)

この夏が記録的な猛暑であっても、秋は駆け足で過ぎ去り、 冬らしい寒さがやってきそうです。

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