台風14号は東へ やや発達しつつ温帯低気圧に 梅雨前線と一体化

台風14号は大陸方面へと進みましたが、その後大きく向きを変えて東寄りへと進んでいます。21日朝には、黄海を東寄りに進んでいます。上空の西風にのってこのまま東寄りへと進む見込みです。

台風14号は21日には温帯低気圧へと変わる見込みです。その後も東寄りへと進んで山陰沖へと進んでいくでしょう。ただこのあと中心気圧はやや低くなります。温帯低気圧かするからといって勢力が弱くなるわけではありません。

台風ではなくなるため台風の進路予想としては発表されなくなりますが、予想天気図をみると、台風14号は温帯低気圧となったあと東北地方を横断して太平洋側へと抜ける予想です。

秋雨前線や前線上の低気圧周辺には発達した雨雲があります。能登半島付近では線状降水帯が発生し、危険度分布で大雨特別警報の発表基準を超えている地域があります。この3連休は前線が南下して台風14号から変わった温帯低気圧も前線上を東に進んできます。暖かく湿った空気の流れ込みが強まり大雨となる地域があります。地元の気象台が発表する最新の大雨情報にご注意ください。

沖縄周辺には別の熱帯低気圧 25日以降に本州付近へ接近か

台風14号について海外の予報機関の進路予想です。

アメリカ海軍(JTWC)


最大風速の予想をみると、山陰沖に達する際に現在よりも多少発達する予想です。日本海側を中心に風や波もやや強まる見込みですのでご注意ください。

アメリカ海洋大気庁(NOAA)

台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。


ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)

アメリカ海洋大気庁やヨーロッパ中期予報センターの予報を見ても、台風14号は朝鮮半島から山陰沖の日本海を東へと進み、北日本を通って太平洋へと抜ける可能性が高くなっています。

【画像で確認】3連休から来週にかけて 26日までの雨・風シミュレーション

一方、沖縄の南の海上には別の熱帯低気圧があります。この熱帯低気圧は今後日本列島に影響を与えることはないのでしょうか。海外の予報機関では進路予想を発表しています。

アメリカ海軍(JTWC)

アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。

沖縄周辺の熱帯低気圧について「90W」として赤い丸で囲まれています。24時間以内にJTWCの監視対象となる基準以上の熱帯低気圧へと発達する可能性が高いことを示していて、進路予想も発表しています。

アメリカ・ヨーロッパの進路予想 本州付近へ接近を示唆するデータも

アメリカ海軍(JTWC)

進路予想では先島諸島付近から西寄りへと進み台湾の北の海上へ向かうと予想でしています。

アメリカ海洋大気庁(NOAA)

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予報の結果では、このあと台湾周辺へとやや北上する予想ですが、その後の進路については予報はまとまっておらずかなりバラツキがあります。一部データでは日本列島方面へと向かっているものもあります。

ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)

ヨーロッパ中期予報センターのアンサンブル予報の結果では、熱帯低気圧は他の予報モデルと同じように台湾の北の海上へとやや北上した後、進路を東寄りへと変えて日本の南岸へと進む可能性があります。

26日(木)にかけて雨・風シミュレーション 九州から本州へ接近?

気象庁が日々の天気予報で使う予報の一部である数値予報の結果では、25日(水)ころに熱帯低気圧とみられるものが九州方面へと進み、本州付近へと進む可能性を示しています。これにあわせて、いったん日本の南の海上まで南下していた秋雨前線が本州付近まで再び北上してくる可能性があります。

この熱帯低気圧の動向はまだかなり不確定な要素も大きいので、最新予報をご確認ください。

※台風の最新情報については気象庁発表する台風情報をご確認ください

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