高知県勢として実に92年ぶりの金メダリスト誕生となったパリオリンピック™・レスリング櫻井つぐみ選手と清岡幸大郎選手。幼なじみで獲得した金メダルに“霊長類最強女子”の吉田沙保里さんも「切磋琢磨できたことが最高の結果につながった」と祝福の言葉を贈った。

櫻井つぐみ選手と清岡幸大郎選手は、パリ五輪で金メダルを獲得。3歳から、同じレスリングクラブで指導を受け、高校でも同じクラスに。幼なじみとして獲得した金メダルに、パレードも予定されるなど、祝福ムードが続いている。

特別生放送のスタジオに豪華な顔ぶれがそろった

9月4日にテレビ高知で放送した「英雄がもんたでっ‼つぐみ・幸大郎のオリンピックストーリー」には、金メダリスト2人を始め、スペシャルゲストとしてオリンピック3連覇の、レスリング界のレジェンド・吉田沙保里さん。そして高知県宿毛市出身で大相撲元関脇の豊ノ島さんが生出演。幼なじみの2人が同時に金メダル獲得という快挙を吉田さんも「すごいこと!先輩として嬉しい」と祝福した。

五輪にまつわるこぼれ話も続々飛び出し、スタジオは終始笑顔に包まれた。

「身近にライバルがいてこその最高の結果」

櫻井つぐみさんと清岡幸大郎さんは3歳から、つぐみさんの父、櫻井優史さんが立ち上げた高知クラブでレスリングの基礎を身につけた。2人は同じ目標に向かう最も身近で最大のライバル。

ところが中学以降、成績の波は「明」と「暗」を交互に繰り返していく。中学時代は、つぐみさんが全中3連覇など中学1年から頭角を現す一方で、幸大郎さんはなかなか結果を残せず、一歩遅れて3年生で全中優勝。幸大郎さんによると、「小中学校時代はライバル意識が強すぎて一番仲が悪かった」という。

反対に高校時代は、幸大郎さんが高校2年生で高知県勢初のインターハイ、国体優勝と勢いに乗るなか、つぐみさんはスランプに陥り、インターハイでは2年続けて表彰台を逃した。つぐみさんは「自分が負けた時に、幸大郎が勝つと悔しかった。」と話すなど、常にライバル視してきた仲だった。

■清岡幸大郎さん
「一番近くで意識し合ってやっていたので、なかなか認めたくないし、自分よりも成績を残されると悔しいという気持ちがすごく強くて」

■櫻井つぐみさん
「幸大郎が県勢初でインターハイで優勝したりして、そのとき自分は表彰台にも上がれなかったので、本当に悔しくて。試合に負けたことよりも、幸大郎が優勝したっていうのが悔しかったですね」

そんな2人は、パリでそろって金メダル。一緒に夢を叶えたということで「今が一番仲がいい」と口をそろえた。

幼い頃からの2人のオリンピックストーリーについて、吉田沙保里さんは…

■吉田沙保里さん
「幼なじみで金メダル、すごいことですし、うらやましい。近くに切磋琢磨できる存在がいるということが、最高の結果に繋がったのかなと。2人が戦う訳ではないけれど、悔しいから頑張ろうとか、お互いが向上し合っていけたのが良かったんだと思いますね」

吉田沙保里さんは、五輪3連覇をはじめ、世界大会16連覇、個人戦206連勝と前人未到の偉業を成し遂げていて、2人にとってもあこがれの存在。実は中学生のとき、一緒に高知でトレーニングをしたこともあった。

■吉田沙保里さん
「その頃から強かったですね。夢はオリンピックと言ってましたし。その気持ちが続いてくれればと思っていましたが、期待通りやってくれました」

■櫻井つぐみさん
「霊長類最強の方なので…。高知での練習の時のことを覚えて下さっているかなと思ったんですが、こうやって覚えていて下さって本当に嬉しいです」

吉田沙保里さんが選んだ五輪「この一戦」 2人のここがすごい!

吉田さんはオリンピックでの戦いぶりをどう見ていたのか。番組では、2人の強さがわかる注目の一戦を選んでもらった。櫻井つぐみ選手の「この一戦」は準決勝。

相手は、8年前のリオオリンピックで吉田さんの4連覇を阻んで金メダルを獲得したアメリカのヘレン・マルーリス選手。先制されるも結局10対4で勝利し、決勝進出を決めた一戦だ。

■吉田沙保里さん
「私のリオの決勝の相手で、どういう戦いをするのか見ていたのですが、ヘレン選手が仕掛けてきたところを、うまくカウンターで取り返し、最高のタイミングで、しかもビッグポイント4点をとれた。相手の足をはずして下からすくって、うまく合わせていたので上手いなぁと

清岡幸大郎選手の「この一戦」は決勝。イランの選手を相手に、第1ピリオドで一気に10点を奪い圧倒的な強さを見せた。

表彰式でも披露した人気漫画「ドラゴンボール」の必殺技「かめはめ波」ポーズ

■吉田沙保里さん
「グラウンド技、寝技で最後とるんですけど、タックルもめゃくちゃ速い!そして、『リンクル』という私の現役時代余り見られなかった、相手の股の間に頭を入れてぐるぐると回転させる技、これを決勝で見事にかけられるというのは本当にすごい、とにかく強かったですね。」

清岡選手は決勝で「リンクルホールド」を出すと決めていたと話し、「海外ではまだ主流になっていない技で、守りに入らない日本の選手よりもかけやすかった」と大舞台を振り返った。

こぼれ話続々 東京で吉田沙保里さん登場の「サプライズ食事会」

番組では、五輪前に吉田沙保里さんとのサプライズの食事会があったことも明かされた。もう一人のスペシャルゲストで吉田さんと親交のある豊ノ島さんが企画、2人には内緒で、吉田さんを呼んでいた。

■豊ノ島さん
「2人には高知の壮行会で初めて会ったんですが、東京で一緒に食事をしようという話になって、吉田さんが来るとは言わずに。吉田さんは、オリンピックのことは知り尽くしている方ですから、いろいろ聞きたいことを聞いてもらって、いい状態でオリンピックに行ってほしいということで企画しました」

吉田さんは、この時の様子を自身のブログでもスリーショット写真で紹介。「今までやってきたことを信じて、自分を信じてすべてを出し切って。最後は気持ち」とエールを送っていた。

そして、アナウンサーから金メダルのご褒美として何かお願いしたいことは?と聞かれた幸大郎さんは、吉田さんにこんなおねだりを…。

■清岡幸大郎さん
「沙保里さんと『ゴルフデート』をしたいです。社会人1年目なので、この先ゴルフの機会もあるかなということで、沙保里さんに教えてもらいながらまわれたらなと」

金メダリストからの思わぬ「おねだり」に、吉田さんは満面の笑みで「ゴルフデート?喜んで」と答えていた。

つぐみさんは、俳優・田中圭さんの大ファン。田中圭さんの親友・豊ノ島さんに「ぜひ会わせてほしい」と懇願していた。

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