男性役員から罵声や罰金などのパワハラを受けたとして、元従業員が提訴です。

 【録音された音声より】
 「帰れ!ボケ!」

 これは兵庫県内を中心にステーキハウスなどを運営する「廣岡揮八郎の三田屋」の男性役員とされる音声です。この罵声を浴びせられたという元従業員の男性(44)が9月13日、役員と会社を相手取り神戸地裁尼崎支部に提訴しました。

 訴状によりますと、男性は10年以上にわたって役員から「頭おかしんちゃうか」などの罵声を浴びせられたり、業務中に歌を歌わされたりしたということです。また、言葉に詰まったり、理不尽な命令に従わなかったりした場合には金銭を徴収され、総額は680万円ほどに上るといいます。

 会社側の代理人弁護士は9月10日、MBSの取材に、「男性役員は労働者側が主張するパワハラの一部を認め、反省し、謝罪を表明している」と回答。また、罰金については「特定の従業員との間でミスがあったら金銭を徴収して積み立てておき、会食費用や物品購入費用として従業員本人に利益還元していた。もっとも、このような措置は不適正な職務執行であり、モラル上問題があることから、後日反省し、従業員本人に謝罪した」としています。

 男性側は謝罪が不十分などとして、慰謝料や徴収された金の一部など計約1600万円の支払いを求めています。

 (元従業員の男性)「同じような問題を繰り返さないためにも、表沙汰にしなければならない。再発防止の一環となる一歩となったらという決意があります」

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