企業や自治体の広報活動に使われることも多くなったSNSですが、愛媛県久万高原町のタクシー会社のある投稿が話題を呼び、フォロワーの数が3日間で2万人も増えました。

一体何が起きたのでしょうか。

久万高原町にある従業員数わずか10人の「美川タクシー」。今SNSで注目を集めるのが会社のPRを担う通称「広報さん」です。

話題となったのは今月9日、旧ツイッター「X」での投稿。

(美川タクシー・広報さん)
「弊社社長が、いいねが1万きたら広報にカメラを買ってくれると約束してくれました」

この投稿が瞬く間に拡散され、目標の1万件を大幅に超える9万5000件の「いいね」を獲得しました。

(美川タクシー・広報さん)
「びっくりを通り越しておののいている、恐縮している限りです(スマホの通知が)ずっとブーブー鳴っている状態で」

投稿をするまではフォロワーが16人しかいなかった美川タクシーのアカウントですが、3日間で2万人を超え、まさに『大バズり』です。

今年5月から「X」で会社の日常や久万高原町の景色を写真で投稿していた広報さん。

投稿に至ったきっかけは、撮影の中で感じた物足りなさでした。

(美川タクシー・広報さん)
「ペルセウス座流星群を美川峰に見に行きまして、どうしても綺麗な星空はスマホのカメラでは限界がありまして、本格的なカメラが欲しいなと言う気持ちになって」

『広報さん』は社長とも相談を重ね、富士フイルム社製のカメラを買ってもらうことになりました。

(美川タクシー・坪内崇城社長)
「頑張りを称えてという感じです。これは正真正銘ポケットマネーとしていますので、会社の利益うんぬんということ以上に、この町の魅力を発信してほしい。ブレずに持っていてもらいたいですね」

過疎と高齢化が進む久万高原町で『広報さん』は、新たなカメラを携えて会社と町の魅力発信に奔走します。

(美川タクシー・広報さん)
「フォロワーさんの中で「御三戸の"軍艦岩"を見たい」とおっしゃってくださる方がいたので、撮りに行きたいと思います。のどかな久万の風景を撮って、皆さまに発信していけたらなと思っています」

さらに嬉しいサプライズがあったんです。カメラのレンズなどを取り扱う愛知県の店が、美川タクシーを応援したいということで、レンズを提供してくれることになったそうです。

『広報さん』は、一眼レフのカメラは初心者だということで、技術的な心配をしていたんですが、久万高原町への愛情でカバーしながら素敵な写真をたくさん投稿してほしいと思います。

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