自民党の田畑裕明衆議院議員の“政治とカネ”の問題を巡って、自民党富山市連が8日開いた支部長幹事長会議で唯一、次期衆院選富山1区の公認に反対した支部長。会議では「レッドカードを出して退場してもらわなければならない」と発言したことを明かしました。今後、支部の党員の意見を集約し、富山市連に提出するとしています。
自民党富山市連 山本繁之蜷川支部長:「政治とカネについての議員はアウトですから、(田畑議員には)レッドカードを出して退場してもらわなければならないといったことを話しました」
こう語るのは、自民党富山市連、蜷川支部の山本繁之支部長です。
8日、支部長幹事長会議に出席し、田畑議員への”レッドカード”を提言して公認候補として推すことに唯一、反対しました。
山本支部長:「きのう(8日)の会合はやはり田畑さんを再度(国政に)出さなければいけないという強い意志を持った方がたくさん集まっていらっしゃいますから。私の発言についてですね、賛同の意見はなかったですけどおそらく、わかりませんが、来られた方の半数以上は多分心から拍手を送ってくれたんじゃないかなと自分では感じています」
反対意見表明しにくい雰囲気
支部長幹事長会議には39ある校下支部の役員およそ80人が出席。同席した議員によると党員アンケートの執行部案が示される予定でしたが、「党員を代表する支部の役員を信じないのか」「勝手に決めるな」などと執行部への反発が相次ぎ、多数決でアンケート実施は見送りに。
会場は田畑議員の擁護ムード一色となり、反対意見を表明しにくい雰囲気だったと言います。
山本支部長:「自分たちの大事な議員をここで腐らせていいのかっていう、何かそういうみんなで絵を描いたような発言が続いたので、これはだめだと。やはり政治とカネの問題については、しっかりときぜんとした態度をやっぱりここで取らないと。田畑さんは地元のことに非常に貢献してこられて、立派な方ですから(ほかの支部長の)おっしゃることはよく分かります。ですけど、けじめはけじめだと」
田畑議員とは10年以上の付き合いだという山本支部長。地元町内会では後援会の役員も務めています。
しかし、収支報告書の不記載など度重なる政治とカネの問題には党員として厳しい姿勢で臨む必要があると話します。
不記載が次から次へと…「またか」
2023年9月以降に開催した政治資金パーティーでは、収支報告書に合わせて156万円の不記載があり、9月2日に訂正しました。
山本支部長:「不記載の案件が次から次に出てくる状態というのはやはりちょっと襟を正さないとだめだというのは当たり前の話だと思うので。そのあたりのところは本人にも伝えました」
毛田千代丸キャスター:「まさに今月2日にも収支報告書を訂正した不記載事案がありましたけど、どう受け止めましたか」
山本支部長:「またかと思いました。で、おそらくですね、永田町にそういう甘い雰囲気がたくさんあるんだと思います。ほかの議員でもこれだけ騒いでるのにパーティーをやってらっしゃるのは聞きますので、みんながやればそれはみんなやってるんだから問題ないだろうというような安易な考えがやっぱりまだ動いてるんじゃないかなと思います」
結局は田畑氏一本化に…有権者の理解は
次期衆院選、富山1区の候補者選考を巡り、富山市連は当初、現職を含めた予備選を検討。
県議と市議への議員アンケートでも現職続投への賛否が割れ、党員アンケートを行う予定でしたが、支部長幹事長会議で一転、中止に。
政治資金問題が指摘される田畑議員の一本化という結論に至りました。
毛田千代丸キャスター:「(田畑議員は)一連の政治とカネの問題から議員からも批判を浴びてきたわけですけど、その上で何の選考も経ずに候補者として推すことが決まったわけですけど、組織の意思決定のあり方として有権者の理解を得られると思いますか」
山本支部長:「そこが一番重要なポイントで、きのう(8日)お集まりの各支部長幹事長さんたちは、おそらくですね、自分の支部の意見を聞かずに集まってる人が多数なんじゃないかなと思います。私自身もそうです。まだうちの支部の意見を聞いてません。ですから早急に役員会を開いて、支部の意見を取りまとめようという話をきのう(8日)しました」
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