鳥取県境港市に住む20代の男性が、副業名目の架空請求詐欺被害に遭い、合計約72万円を騙し取られました。
複数回にわたり男性に振り込みさせた、その手口とは?

鳥取県警本部によりますと8月11日、被害男性がスマホでTIKTOKを閲覧していたところ、「副業で簡単に稼げます」というアイコンが表示されました。男性がアイコンをタップするとLINEの友達申請画面に移動、アカウント名が男らしきアルファベット表記のアカウントを友達追加しました。

その後、男から勧められた、動画のスクリーンショットをLINEで送る、という副業を行った結果、「200円」というメッセージが送られ、男性はこれを「報酬が得られた」と考えました。

スクリーンショットは、地域の祭りや気象情報など、いわゆるニュースの動画からするように指示されたということです。

次に男から、稼いだ現金が入金されるサイト上の口座を開設するように言われた男性は、勧められた通りに口座を開設しました。
そして、男から、より稼げる副業の情報が発信されているという別のメッセージアプリに移動し、今度は女と思われる漢字表記のアカウントとやりとりを始めました。

男性は女に、LINEと同様でスクリーンショットを、メッセージで送る副業を指示されました。すると、実行した男性の預貯金口座には、実際に報酬として3万円ほど振込みがありました。

翌12日、女からさらに高額な報酬が得られるように、同メッセージアプリ内のグループに参加するように勧められた男性は、女の言う通りにグループに参加。
今度は暗号資産に関する投資を行うというものでしたが、事前に「投資のための現金が必要」と言われていた男性は、指定された預貯金口座に12日から14日までの間、4回にわたって計5万3000円を振り込みました。

男性はその後、女の指示通りに暗号資産の取引をしようとしましたが、「入力項目が違う」「他人に損害が出た。その損失分も振り込まないといけない」などと繰り返し要求され、16日から20日までの間に、3回に分け計67万6816円を振り込みました。

男性は毎回女からミスを指摘されることを不審に感じ、知人や消費生活センターに相談したところ、約72万円の詐欺に遭っていることが発覚。
23日に境港警察署に被害を届け出ました。

鳥取県警察本部は、
「『簡単な作業で稼げる』などとうたう副業は詐欺を疑うこと、副業開始後、少額の『利益』が振り込まれる場合が多いですが、これはさらなる投資を引き出すための罠です。」
と、注意を呼びかけています。

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