高速道路を走っていて“落下物”に遭遇した経験はありませんか?

重大な事故につながりかねない高速道路上の落下物。
ドライバーの安全を守るために『命がけ』で回収にあたる、NEXCO東日本の隊員に密着しました。

7月9日の北陸道上りの黒埼パーキングエリア付近で撮影された映像。
視聴者から提供されたものです。
前を走っていたトラックが急ハンドルを切った先で、急に現れた“落下物”!

落下物を避けるべく、撮影車も慌てて追い越し車線に…。
「もし、右側の追い越し車線を他の車が走っていたら、大事故になっていた ―」

NEXCO東日本新潟支社長岡管理事務所には、高速道路上で見つかったさまざまな“落下物”が集められています。

【NEXCO東日本 交通管理隊 石田誠也 主任補】
「こちらはアルミ脚立…こちらは角材…。こちらの鉄パイプのものは恐らく、柵みたいなものなんですかね…」

これらの落下物は、トラックの荷台などから落ちたものとみられています。
走行している車に踏まれたのか、大きくひしゃげて変形しているものも…。

「他の車がこれらの落下物に乗り上げると、パンクしたり壊れてしまいますので、重大な事故につながりかねない落下物となります」

新潟県内の高速道路では、こうした落下物が2023年度にはおよそ5000個見つかっていて、石田さんら交通管理隊の皆さんがこれらの回収にあたります。
危険が伴う作業のため、日々の訓練は欠かせません。

高速道路のドライバーの安全を守るNEXCO東日本の交通管理隊は、二人一組で毎日パトロールしています。

交通管理隊の仕事は、落下物の回収だけではありません。

取材にうかがったこの日の天候は雨。
付近では1時間に10mmのやや強い雨が降る時間帯もあり、視界が悪くなっていました。

「降り強いね」
「50要請するか。ちょっと80じゃ無理だな…」

雨や霧などで視界が悪い場合や、大雨や雪などで路面状況の悪い場合には、速度規制が行なわれます。

「長岡ジャンクションから三条インター間、雨50キロ規制 要請願います…」

パトロール中に速度規制が必要と判断した場合、無線を使って道路管制センターに速度規制を要請します。

管制センター:
「長岡ジャンクション・三条インター間で、雨の速度規制。了解 ―」

雨で視界が悪く、速度規制の要請をしてからおよそ20分後のことです。
NEXCO東日本・交通管理隊の車が、高速道路の路肩に止まりました。

前方には、ハザードランプをつけて路肩に止まっている車…。
故障車でしょうか?

「どうされました?… 電話なんですね?」

運転手は、急用で携帯電話を使うために路肩に止まったそうです。

高速道路で路肩に停止できるのは、故障した場合などやむを得ない場合のみ。
携帯電話の通話のための停止は罰則の対象となる可能性があります。

「高速道路上停止していると危険ですので次回から行わないようにお願いします」
「今、視界不良が起きているのと、交通量が多いので、我々の方で合図します。笛の音が聞こえたら、後ろの安全確認して入ってください」

停止していた車を無事発進させることができました。

「万が一ぶつけられる危険性もありましたり、先ほどは発進する際に見通しの悪い場所でしたので、あそこから出てくるってことは他の方から見たら見えません。事故になってしまうこともありますので、ご遠慮願いたいところですね」

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。