山梨県北杜市で活動する造形作家を紹介します。
生活雑貨や家具を制作する増満兼太郎さんは8月、自身の作品を掲載したフォトエッセイを出版しました。
それが「父のつくったものたち」です。
中をのぞくと長男のために作ってきた玩具や実用品が掲載されています。
この本は造形作家の記録であるとともに、父と子それぞれの成長の記録でもあります。
山梨県北杜市須玉町…。
豊かな自然に囲まれた自宅を兼ねた工房を訪ねました。
造形作家 増満兼太郎さん:
「こんにちは初めまして」
出迎えてくれたのは造形作家の増満兼太郎さんと長男の和玖くんです。
増満さんは9年前、妻の京子さん、そして和玖くんとともに北杜市に移住しました。
まずは工房を案内していただきました。
造形作家 増満兼太郎さん:
「ここで作業することが多くて」
増満さんは暮らしを豊かにする生活の道具やオブジェなどを、革や金属、木や紙といった様々な素材を用いて作っています。
造形作家 増満兼太郎さん:
「武蔵野美術大学で建築を専攻していたが、自分が何を作りたいかと思ったときに『住宅』そのものより『暮らし』を豊かにする道具やアート作品などに魅力を感じるようになった」
「使える道具だったりアートだったり、皆さんの暮らし方っていろんな要素があって、大事にするものもみんな違うし、そこが面白いところ」
大事にしているのが和玖くんを中心とした日々の暮らしです。
西垣友香キャスター:
「ニワトリ?」
長男 和玖くん:
「ヒヨコから飼っているからなついている」
造形作家 増満兼太郎さん:
「関わる時間が長いと(気持ちが)通じてくる。それも大きな発見」
こちらは畑で栽培している小麦を美味しく食べるため、親子で手作りしたというパン窯です。
長男 和玖くん:
「作ることやチャレンジすること自体がどんどん楽しくなる」
今回出版されたフォトエッセイ「父のつくったものたち」
そこには増満さんと和玖くんの12年間が凝縮されています。
西垣友香キャスター:
「気になったものを用意してもらったんですが、まずカメラ…」
造形作家 増満兼太郎さん:
「2歳くらいになると、何か持つと自分のものという認識が強く出てくる。首にぶらさげてお出かけするとか、モノをみる時の(和玖くんの)ファインダーになったのかなと思う」
ランドセルもお父さんの手づくりです。
西垣友香キャスター:
「ここの給食袋を下げる部分、懐かしい」
造形作家 増満兼太郎さん:
「もっと本当はいろいろなことができる。水筒をつける、荷物を積めるとか提案したが普通がいいと言われた」
「作品は自分の中にある引き出しから探して ものを作るが、『誰かのために作るのは特別』。そうやると客観的にみられる部分がある」
最後にフォトエッセイをみてくれる人に伝えたいことを聞きました。
造形作家 増満兼太郎さん:
「特別なことじゃないと思っている。自分の場合は息子に向けてものを作ることで伝えるという手段があったので、こうゆう形で物として残っている」
「気持ちって意外と近くにいれば近くにいるほど向いていないような気がするけど、近くの関係をもう一度大事にしたいと(この本を出版して)ぼく自身が思った」
「いろんな目線で見ていただいて、違う形でもいろいろな人に当てはまると思う。我が家の出来事を楽しんでもらいたい」
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