去年12月、半世紀余りの歴史に幕を下ろしたボウリング場「星が丘ボウル」。どう生まれ変わるのか注目が集まっていますが、名古屋市が跡地の一部を、最先端の大型図書館の有力候補地にしていることがわかりました。
名古屋市に、どんな図書館があるといいかを伺ったところ、こんな声が。
(街頭インタビュー)
「ベビーカーで行けるところだとありがたい」
「赤ちゃんがいるので、うるさくしても大丈夫な所」
「駅から近い図書館とか、子どもが遊ぶスペースが充実している図書館」
「かわいいものやおいしそうなものがあると行きたくなる」
一方でこんな声も。
(街頭インタビュー)
「図書館に行こうというモチベーションがそもそもない。なぜ図書館に行かなければならないのかというぐらい」
「本を借りるだけじゃない」全国の最先端図書館
「本を借りて、読むだけ」。これまでの図書館のイメージから「全く行かない」という人も中にはいますが、いま全国には、最先端のこんな図書館が増えているんです。
(前川由萌記者 石川・金沢市 2022年)
「図書館の中でのおしゃべりはOKなんですが、本をじっくり読みたい人には個別スペースも完備されている」
2022年オープンの石川県立図書館。まるで円形劇場のような空間に30万冊もの蔵書がずらり。いたるところに配置されたおよそ100種類の座席でゆったり読書。中には360度を見渡せる特等席も。「こどもエリア」にはアスレチックなど親子連れにはうれしい仕掛けまで。
続いて2016年にリニューアルした宮城県の多賀城市立図書館。蔵書は23万冊でコンセプトは「家」。ガラス張りの建物の中には書店やカフェ。そして、DVDなどのレンタル店やレストランも備えています。
こんな図書館が近く名古屋にもできるかもしれません。その有力候補地のひとつが…。
かつて名古屋のランドマークとも言われたボウリング場跡地に…
(星が丘ボウルでのリポート 1990年)
「ボーリング人口も本当に増えているんです。日曜、祭日ともなると、どのボウリング場も満員ということで、1時間待ちはざらなんですが、正月はそれに輪をかけた賑わいで、きょう今、この時間は1時間50分待ちだということです」
1970年にオープンした「星が丘ボウル」。開業当時は1フロアに100レーンが並び、「世界第3位の規模」として一躍脚光を浴びました。常に名古屋のボウリングブームの中心にあった場所でした。しかし。
(星が丘ボウル 去年12月)
「53年間ありがとうございました」
老朽化などを理由に去年12月、53年の歴史に幕を下ろしました。
ボウリング場の場所は、地下鉄星ヶ丘駅から目と鼻の先。おしゃれなショップが集まる「星が丘テラス」とも隣接。ちょっと歩けば東山動植物園もある“一等地”です。その跡地利用については注目が集まっていますが。
(大石邦彦アンカーマン)
「駅前の百貨店が目印の名古屋市千種区の星ヶ丘にやってきました。去年閉館した星が丘ボウルの解体作業の真っ最中なんですね」
複数の関係者によりますと、星が丘ボウルの跡地の一部が有力候補地のひとつということが分かったのです。このほか「現在の千種図書館の隣」も有力候補地となっています。
名古屋・千種区には最大規模の「アクティブライブラリー」を計画
(夏目みな美アナウンサー 去年)
「この千種図書館、だいぶ老朽化が進んでいるのもわかるんですが、実はエレベーターがないんです」
去年取材した名古屋市の「千種図書館」。耐震工事が行われましたが、1968年に建てられたこの図書館にはエレベーターはなく、バリアフリーの設備も十分とは言えません。
名古屋市内各地の図書館を巡っては、市は、老朽化が進んでいることなどを受けて、2017年に「アクティブライブラリー構想」を策定。市内を5つのブロックに分け、「アクティブライブラリー」、「コミュニティライブラリー」、「スマートライブラリー」として、蔵書の種類や規模の異なる3つの図書館を整備する方針を定めました。
このうち、千種区には星ヶ丘に専門的な書籍も揃う最大規模の「アクティブライブラリー」を設ける計画です。市は本を借りて読むだけでなく“市民の交流の拠点”となる場所を整備したい考えです。
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