きょう5日(木)に開かれた九州フィナンシャルグループの会見で、TSMCの進出に伴う熊本県内の経済波及効果は10年で11兆2000億円に上るという新たな推計が、発表されました。

また菊陽町は5日、半導体産業のさらなる集積を見据え新たな工業団地の整備に向けた調査を9月中に着手することを明らかにしました。

こうした動きは、すでにある企業にも大きな刺激になります。

世界シェア6割 ガス調整機器の工場

熊本県西原村にある堀場エステック阿蘇工場。

製造されてるのは、半導体に必要不可欠な部品に使用されるガスの調整機器「マスフローコントローラー」です。その世界シェアは6割!

30年前から熊本に工場を置く堀場エステックは、半導体業界が盛り上がっているいまこそ存在感を示したいと意気込みます。

堀場エステック阿蘇工場 小山博之工場長「(熊本は)半導体に力を入れていることもあり、われわれがこの地で半導体の事業に関わることは非常に重要な位置づけだと思っている」

また、人、企業立地の流れも活発化していると言います。

小山工場長「(熊本に)半導体業界の人が集まってきている。いろんな情報も得られるしパートナー(企業)も来ていて非常に仕事がしやすい」

最前線の現場を次世代へつなぐ

この半導体業界の最前線の現場で、業界の次世代を担う人材に向けて見学会が行われました。

説明する職員「液体のマスフローコントローラーを生産しているエリアになります」

参加したのは、熊本や福岡などの高等専門学校の学生10人です。

見学会で学生は、普段学校でシミュレーターを使って学んでいる機器の実物にふれたり、その機器を自分で組み立てたりして憧れの現場を肌で感じました。

学生「(モチベーションが)一段階二段階、何段階も上がりましたね」
学生「(工場で)何をしているのかあまり分からなかったので、いろんな工程を見られて知れて良かった」

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