台風10号の接近に伴う宮崎県内各地の突風は、それぞれの地域でどのくらいの範囲に被害が及んだのでしょうか?
28日、「竜巻とみられる突風」が発生した宮崎市佐土原町の様子を空から撮影しました。

瓦がはがれた家屋が広い範囲に

宮崎市佐土原町では、28日午後2時ごろ、「竜巻と見られる突風」が発生。

現地では、飛んだ瓦の補修や片付け作業が行われていました。
「竜巻とみられる突風」は海側から西に移動していったとみられます。

被害は、どういった範囲に及んでいるのか。
取材班は、ドローンを使って、被害のあった現場を上空から撮影しました。

映像では、突風により瓦がはがれた家屋が、広い範囲に及んでいるのが分かりました。

この映像を宮崎市の職員に見てもらいました。

(宮崎市佐土原総合支所地域市民福祉課 長田理恵子課長)
「災害状況を聞いておりますと、この歓鯨館あたりからずっーと抜けて、団地を抜けて、内陸辺りまで上がっていったと思われます」

2回に分けて被害の報告が集中

宮崎市によりますと、今回の突風は2回に分けて被害の報告が集中しています。

1回目が今月28日の午後2時ごろ。
宮崎市佐土原町の複合施設「歓鯨館」付近から西へおよそ8キロの区間。

2回目が、29日午前1時ごろ。
大炊田から福島までの3キロが突風が吹いたコースと見られます。

広い範囲に被害を及ぼした突風。
上空から見ると改めてその影響の大きさが分かります。

瓦がガラスを破って寝室の壁に突き刺さる

この竜巻とみられる突風が発生した宮崎市佐土原町では、当時、どのような状況だったのでしょうか?

住民の方に話を伺います。現地には三浦功将記者がいます。

(三浦功将記者)
こちら、佐土原町下那珂地区です。
いろいろなところに「突風」による爪痕が残されていて、近くの住民の方々も、つい先ほどまで片付け作業に追われていました。

そして、紹介するこちらのお宅も大きな被害を受けました。築1年3ヶ月しかまだ経っていない家です。

家主の猪野さんです。
突風が吹いたときに在宅だったということですが、どういった状況だったのでしょうか?

(猪野宏樹さん)
自宅の1階のリビングにいたのですが、すごい風の音が聞こえて外を見たところ、このカーポートが風圧で3分の1ほど沈むような形で、とめてある車の屋根にぶつかってるような状況でした。

(三浦功将記者)
これだけ頑丈そうなカーポートが、ぐっと沈み込むぐらいの突風だったということです。
車の天井のぶつかった跡もここに生々しく残っています。

さらに奥の方に目を向けますと、敷地の外周の部分は黒いフェンスで覆われていたということですが、もうここも取り払われてしまったということです。

さらに2階部分、窓が一気に割れている様子がわかると思いますが、ひどい状況だったんですよね?

(猪野宏樹さん)
2階が寝室なのですが、瓦が飛んできて、ガラスを突き破って、3m先の壁に瓦が突き刺さっているような状況でした。

(三浦功将記者)
もし、中に誰かいたかと思うと、本当に危なかったですね。

猪野さんは火災保険にも入っていらっしゃるということですが、家の修復はなかなか難しいそうですね。

(猪野宏樹さん)
全ての修理を賄おうとすると、全てはできないと思いますので、気が重いところです。

(三浦功将記者)
苦しい胸の内を明かしてくださいました。猪野さんでした。ありがとうございました。

※MRTテレビ「Check!」8月30日(金)放送分から

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