台風10号は31日午前、和歌山県の南南西約50キロの海上を1時間におよそ15キロの速さで東南東へ進んでいます。

気象庁によりますと、台風10号の中心は31日午前9時には和歌山県田辺市の南南西約50キロの海上にあって1時間におよそ15キロの速さで東南東へ進んでいます。中心の気圧は996ヘクトパスカル、最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルで中心の東側280キロ以内と西側220キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。

今後の詳しい進路予想を見ていく

▼台風の中心は、12時間後の31日21時には潮岬の南東約40キロの半径85キロの円内に達する見込みです。中心の気圧は998ヘクトパスカル、最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルが予想されます。

▼24時間後の1日午前9時には尾鷲市の南約60キロの半径120キロの円内に達する見込みです。中心の気圧は998ヘクトパスカル、最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルが予想されます。

▼台風はこの後、熱帯低気圧に変わり、48時間後の2日午前9時には福井県越前市付近の半径210キロの円内に達する見込みです。中心の気圧は1004ヘクトパスカルが予想されます。

台風や熱帯低気圧の中心が予報円に入る確率は70%です。

台風は1日にも紀伊半島を北上し、その後熱帯低気圧に変わる見込みです。熱帯低気圧に変わった後も東日本を中心に低気圧周辺や太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気が流れ込むため、引き続き2日にかけて大気の状態が非常に不安定となる見込みです。

雨、波、風の予想と防災事項の注意点

■雨の予想
西日本や東日本では、9月1日にかけて台風本体や太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となるため、雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所がある見込みです。また、東日本では、引き続き、9月1日午前中にかけて線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。その後も東日本を中心に、断続的に激しい雨や非常に激しい雨の降るおそれがあり、2日にかけて総雨量がさらに多くなる所があるでしょう。

▼31日午前6時から9月1日午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で、
関東甲信地方 150ミリ
北陸地方 100ミリ
東海地方 300ミリ
近畿地方 200ミリ
中国地方 80ミリ
四国地方 120ミリ

雨雲の動き 31日10時45分 気象庁HPより

▼その後、9月1日午前6時から2日午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で、
関東甲信地方 200ミリ
北陸地方 100ミリ
東海地方 400ミリ
近畿地方 200ミリ
四国地方 80ミリ

1時間降水量の予測(31日午後8時まで)気象庁HPより

▼その後、2日午前6時から3日午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で、
関東甲信地方 150ミリ
北陸地方 100ミリ
東海地方 150ミリ

線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間は、
東海地方
岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 9月1日午前中にかけてです。

■風の予想
西日本や東日本では31日は、強い風が吹く所があるでしょう。
▼31日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
東海地方 16メートル(25メートル)
近畿地方 18メートル(25メートル)
四国地方 18メートル(25メートル)

■波の予想
西日本や東日本では31日は、うねりを伴ってしける所があるでしょう。
▼31日に予想される波の高さ
東海地方 4メートル うねりを伴う
近畿地方 4メートル うねりを伴う

■防災事項
土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。また、落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。強風や高波、高潮にも注意してください。

これまでの地震で揺れの大きかった所では、地盤が緩んでいる可能性があり、通常よりも少ない雨でも土砂災害が起こるおそれがあります。

今後の気象情報に十分注意、警戒事項などは確認するようにしてください。

雨と風のシミュレーション
31日(土)正午~

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