新潟県上越市の中川幹太市長が学歴差別ととられる発言をした問題。
上越市議会では初めて市長に対する不信任決議案が提出され、9月2日の本会議で採決されることになりました。

30日に開かれた上越市議会の議会運営委員会。

【滝沢一成 市議】
「しっかり議論して議会の明確な意思を示す、そのためにも9月議会冒頭において不信任決議案を提出させていただいた次第です」

一部の上越市議が中川幹太 市長に対する不信任決議案を提出し、9月の市議会本会議で採決することを確認しました。

【中川幹太 上越市長】
「この度、覚悟と決意を持って引き続き市長として職責を果たしていきたいという考えを固めたところでございます」

中川市長は6月の市議会で学歴差別ととられる発言をし、市議会から辞職勧告を受けましたが先週、辞職しない考えを表明。

一部の市議や市民有志が市長の辞職を求めて集会を開くなど批判を強めていて、

29日には「辞職しない場合はリコール運動も辞さない」とする決議文が市役所に提出されました。

【滝沢一成 市議】
「私たちが辞職勧告で『やめてください』と伝えた市長が辞めないのであれば、もう一度我々の方からアクションするのが当たり前だと思っています」

会運営委員会での議論の結果、不信任決議案は9月2日の本会議で採決される見通しとなりました。
市長に対する不信任決議案が提出されるのは、上越市議会では初めてです。

不信任決議案とはいったいどういうものなのでしょうか。

地方自治法に基づいてみていきます。不信任決議案は議員の3分の2以上が採決に出席し4分の3以上が賛成すると成立します。
市長は、成立の通知を受けてから10日以内に職を辞するか、議会を解散するかを判断します。
議会の解散を選んだ場合、改めて市議選が行われます。その後の初めての議会で再び不信任決議が成立した場合には市長は職を失うことになります。

上越市議会の定員は32人で、4月に市議選が行われたばかりでした。

【滝沢一成 市議】
「『もう混乱をやめましょう』と、『市長が辞めないと言ったんだからこれから先しっかり市長を監視すればいい』と、そういう考え方もあるけれども、我々は市長がお辞めになることが今の市政の混乱をおさめる一番の方法だと」

32人の市議の判断は…
本会議での議論が注目されます。

市議会の動きを受け、中川市長は「私に対する不信任決議案が提案されることとなったことについては、厳粛に受け止めております」とコメントしています。

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