「会場のみなさま、大きな拍手でお願いします」

9月8日の宜野湾市長選挙に立候補を表明している佐喜真淳さん。宜野湾市議、県議会議員を経て、宜野湾市長を2期6年務めました。

その後、県知事選で落選し、今回、自民・公明からの推薦を受けて3度目の市長選に挑みます。
普天間基地の返還については次のように訴えます。

▽佐喜真淳さん
「普天間返還合意からもう既に28年。辺野古の問題ではなくて、宜野湾市民が”もう普天間を返してくれ”と。素直に伝える。そのような選挙だと私は思います!」

佐喜真淳さん(中央)



1日も早い返還を現実のものとするよう、政府に返還期日を示すよう求めること。返還までの間はオスプレイなどの常駐機を辺野古の埋め立て地を含めた全国へ移駐するよう政府に交渉していくこと、などを訴えます。関連して掲げるのが。

▽佐喜真淳さん
「琉大病院が来ることによって、あるいは医学部が来ることによって、街づくりも街も活性化する。健康や福祉、さまざまな連携ができる体制になる」

2015年に返還された西普天間住宅地区に現在建設中で、来年開院予定の琉大病院を中心とした街づくりです。琉大の知的財産を活用した健康増進事業を展開、市民の健康意識を高めていきたいと訴えます。

返還地である西普天間地区が医療拠点として生まれ変わること。それは普天間返還後のモデルケースにもなり得ると話します。

▽佐喜真淳さん
「返還されたからそれで終わりではなくて、跡地利用がスムーズにいって、”あ、次は普天間飛行場なんだな”と。そういうイメージができるような素晴らしい返還跡地にすべきだろうと」

さらに自身が市長時代から取り組んできた小中学校の給食費の完全無償化や18歳までの医療費無償化の実現。子どもの環境実態調査をしながらの貧困対策の取組みの強化などを訴えます。

佐喜真さんとの事実上の一騎打ちが予想されるのが桃原功さんです。宜野湾市議を8期務め、玉城知事を支えるオール沖縄陣営の支持を受けての初めての市長選です。

▽桃原功さん
「今回の私のキャッチフレーズ、”市民が1番、暮らしが1番”を打ち出しました。日米に迎合するような首長ではなく、本当に市民に寄り添う市政運営を担っていきたい」

普天間基地の早期返還については、市民の声を反映させるため、行政、識者、市民による基地対策協議会を再開し、市民の声を交渉材料に日米両政府に働きかけていくと主張します。

▽桃原功さん
「27年間、市議をしてきて、比嘉盛光市長、伊波洋一市長、安里猛市長、佐喜眞淳市長、松川正則市長とずっと見てきて。政治交渉も学ぶことが出来たので、市政運営にいかしていきたい」

桃原功さん(中央)



また辺野古への移設については、県民投票で民意が示されていることや、県内の返還跡地が発展を遂げていることから「新たな基地はいらない」と反対します。さらに掲げるのは、市議時代にやり残した政策の実現です。

▽桃原功さん
「公契約条例という条例を、自治体が制定して、そこで働く労働者の方々の賃金を大和並みに上昇させたい。所得を増やしたい」

桃原さんが掲げる、公契約条例は市が発注する公共事業を請け負った企業に適正な報酬額の設定などを求めるもの。かつて視察した千葉県野田市の先行事例に習い、実効性のある条例の制定を訴えます。

このほか県と連携しての学校給食の無償化や高校卒業までの医療費無償化の実現。車いすマラソンの復活などを公約として発表しています。

今月25日、市長選のスタートを前にラジオ討論会が開かれました。

ラジオ討論会(25日)


トピックの1つとなったのが、普天間基地の返還と辺野古移設反対は日米合意の返還条件と照らして、両立するのか、しないのか。


▽佐喜真淳さん
「桃原さんは辺野古もダメ、普天間もダメと。私は宜野湾市長であれば、真っ先に宜野湾市民を優先して考えるべきだろうし。(代替施設を求める)SACO合意を認めるのか、認めないのか?」

▽桃原功さん
「(SACO合意当初は)普天間基地の返還を速やかにやってくれるだろうと、認識をしていました。しかし28年経ってこれが履行されないことに対して、もう合意できないですね。だって約束を守っていないわけですから」

▽佐喜真淳さん
「普天間の返還はSACOからスタートした。ということは、SACOを否定するということは、普天間の返還をあきらめる?」

▽桃原功さん
「もう信用できないというのが本音です」

互いの主張の続きは、来たる宜野湾市長選挙に持ち越されます。

比嘉隆さん


このほか新人の比嘉隆さんが子どもへの新型コロナワクチン接種反対などを訴えて、出馬表明しています。

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