札幌市民に親しまれている市電の「貸し切り運行」が、11月いっぱいで休止することになりました。

全国的な運転士不足の波が押し寄せています。

 札幌のまちを走る市電。

 その名物ともいえるのが「貸し切り運行」です。

 2万円前後で車両を貸し切ることができ、アルコールの持ち込みも可能。

路線をぐるっと1周分およそ1時間楽しむことができます。

 クリスマスにはサンタクロースがやってきたり…

就活生にインパクトを与えようと、北海道警察の採用説明会が開かれたりもしました。

去年は260回ほどの貸し切り運行があった札幌の市電。

 およそ40年にわたり親しまれてきましたが、市電を運行する札幌市交通事業振興公社は、貸し切り運行を11月いっぱいで一時休止すると発表しました。

 理由は運転士不足です。

振興公社によりますと、市電全体の運行に必要な運転士の数は73人。

しかし、4月時点で10人の欠員が出ていました。

長沢祐記者
「運転手の欠員分や、貸し切り運行は時間外労働で補っていて、労働環境の改善が課題となっています」

 振興公社は運転士7人を新たに採用しましたが、12月以降は線路の除雪をする「ササラ電車」の運行に人員が割かれるため、貸し切り運行の継続は難しいと判断しました。

 再開のめどはたっておらず、振興公社は運転士を追加で募集し「体制が整い次第再開したい」としています。

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