北海道北広島市のFビレッジにサクラの花を咲かせるプロジェクト。小学生たちの思いが込められています。

先週、美唄市の林業試験場を訪れたのは、札幌市の山の手南小学校の児童とその保護者たちです。

 

 山の手南小学校 保護者
「サクラの穂を息子が摘んだので育てていく過程を見せたくて連れてきました」

興味深く見ているのは、サクラの木のクローンです。

 児童たちが通う山の手南小学校の校庭には「サクマロくん」と名づけられたソメイヨシノが植えられています。

 「サクマロくん」は、かつて小学校の隣にあった農業機械メーカークボタの独身寮で管理されていましたが、寮の取り壊しにあわせ切り倒される運命でした。

しかし、様々な人たちの懸命な働きかけにより小学校の校庭に移植されることになり、地域で大切に育てられてきました。

 それから四半世紀が経った去年、北広島市のFビレッジにクボタの農業学習施設ができたことを機に「サクマロくん2世」を育ててFビレッジに植えるプロジェクトが始まりました。

 道総研林業試験場 脇田陽一 森林環境部長
「サクマロくんのたった一つの芽からたくさん増えてほしい。芽を増やすような栄養分が入っている」

「サクマロくん」を増やすのは組織培養という方法です。

児童が採った「サクマロくん」の穂は専門家の手で丁寧に切り分けられ、今は「温室」で培養され少しずつ数を増やしています。

 山の手南小学校の児童
「培養している様子を見られてよかった。どうやって培養しているか気になっていたので、すごく勉強になりました」

 「サクマロくん2世」の生育は今のところ順調で、児童たちが卒業する再来年の春には苗木に育つ見込みです。

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