強い台風10号は、小笠原近海を1時間におよそ20キロの速さで北へ進んでいます。台風は更に発達しながら北上し、来週半ば28日水曜日ごろには四国~本州に上陸・縦断するおそれがあります。発達のほぼピークで本州に接近・上陸するため、最大瞬間風速60メートルと走行中のトラックが横転するレベルの暴風が吹き荒れ、大雨・高潮にも厳重な警戒が必要です。

気象庁によりますと強い台風10号は、24日正午には小笠原近海にあって、1時間におよそ20キロの速さで北へ進んでいます。中心の気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルで中心から半径55キロ以内では、風速25メートル以上の暴風となっています。また、中心の東側330キロ以内と西側220キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。

今後の進路予想を詳しく見ていく

▼台風の中心は、12時間後の25日午前0時には小笠原近海の半径75キロの円内に達する見込みです。中心の気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルが予想されます。
予報円の中心から半径130キロ以内では風速25メートル以上の暴風域に入るおそれがあります。

▼24時間後の25日正午には日本の南の半径105キロの円内に達する見込みです。中心の気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルが予想されます。
予報円の中心から半径185キロ以内では風速25メートル以上の暴風域に入るおそれがあります。

台風の中心が予報円に入る確率は70%です。

走行中のトラックが横転するレベルの暴風…

日本気象協会tenki.jpによりますと、台風は海面水温30℃以上の高い領域を北上するため、更に発達し、27日火曜には上から2番目のランクの「非常に強い」勢力となり、中心気圧950hPaと発達のピークで列島に接近する予想です。

23日の日本近海の海面水温 気象庁HPより

台風10号は27日火曜から28日水曜にかけて列島に接近・上陸時は、最大瞬間風速が60メートルと、走行中のトラックが横転するレベルの暴風が吹き荒れる予想です。

「進路」「強さ」2018年の台風21号に類似

台風10号の進路や強さと似ているのが、2018年に関西国際空港を襲った台風21号です。

この年の台風21号は9月4日正午頃「非常に強い」勢力で徳島県南部に上陸、上陸時の中心気圧950hPa。その後、神戸市付近に再上陸。関西国際空港では最大瞬間風速58.1m/s(観測史上1位)を記録し、暴風でタンカーが関空の連絡橋に衝突するなど大きな影響が出ました。

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