子ども2人が亡くなった福岡市の交通事故を受け、シートベルトやチャイルドシートの正しい使用方法が注目されています。一方、広島県内のチャイルドシートの使用率は全国的にも低い数字に留まっています。その危険性と対策について取材しました。

今月18日、福岡市で路線バスと軽乗用車が衝突し7歳と5歳の姉妹が死亡する事故がありました。警察によりますと、2人は後部座席でシートベルトを着用していましたが、チャイルドシートは車に載っていなかったということです。

6歳未満のこどもにはチャイルドシートの使用が義務付けられていますが、広島県内では、その使用率は71.2%と全国平均を下回っています。

広島県警・交通企画課 宮庄律和 管理官
「子どもの安全に対する大人の意識が希薄になっているのではと危惧しています」

また、チャイルドシートを使用していても4割近くが正しく使用できていないことが分かっています。

県警・宮庄管理官
「チャイルドシートを正しく使わないとお子さんが交通事故の衝撃によって、車内の座席などに体を強く打ち付けたり窓ガラスを突き破って車外に投げ出されたりといった危険がある」

チャイルドシートの正しい使用方法について、JAF広島支部の西村さんは「メーカーごとに正しい設置方法はことなるので、必ず説明書に従ってに設置をしてほしい」と語りました。

JAF広島支部・西原大介さん
「取り付けるときはチャイルドシートに体重をかけて、しっかりとベルトを引いて取り付けていただきたい」

正しい設置に加え、年齢にとらわれない使用が大切です。シートベルトは一般的に身長140cm以上を対象に設計されていますが、これは県内の平均身長でいうと10歳くらいにあたります。

JAF広島支部・西原さん
「年齢だけでなく、身長に合わせてチャイルドシート・ジュニアシートを使ってもらいたい」

特に子どもの場合、衝突時にシートベルトが首や腹部を圧迫する恐れもあるということで、JAFの西村さんは「構造上、シートベルトは鎖骨や腰骨で支える設計になっているので、小さい子どもは『チャイルドシート』や『ジュニアシート』で高さを調整して正しい位置に取り付けてもらいたい」と訴えます。

痛ましい事故をこれ以上増やさないためにもシートベルトやチャイルドシートの正しく使用が求められます。

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