青森県三沢市の夏を彩る「三沢まつり」が22日に開幕しました。まつりは2024年で節目の100周年となります。その伝統は地域住民で、そして親子でつないで次の世代へ受け継ごうとしています。

華やかな山車が、会場を盛り上げる「三沢まつり」。2024年で100周年の節目を迎え、開幕しました。

22日午後の前夜祭では、12台の山車が展示され会場を沸かせます。

見に来た人は
「作り方が本当にうまくなってきている。だんだん八戸に近づいてきている」

茨城から
「こういうの見る機会ないので、すごく感激しています。一台一台に物語があるんだろうなと思うので、そういうのを知れたらいいな」

「三沢まつり」が始まったのは、大正14年・1925年です。現在の三沢駅周辺の住民が地域で頻繁に火災が発生したことから厄除けをしてもらうために神輿行列と山車運行をしたことが始まりとされています。

いまでは三沢の夏を代表する祭りとなりました。

祭りでは、町内会などで組織する団体「祭礼委員会」がそれぞれ、山車作りや囃子の練習をしています。

子どもは
「100年の節目ということで新型コロナで祭り中止もあったけど、切り替えられるチャンスと思ってがんばります!」

祭りの伝統をつなぐために、住民たちも懸命に準備をしてきました。
薬師町祭礼委員会の製作部長・大久保光留さん(44)。山車の製作は毎年、4月~7月までは大久保さんが1人で行ない、8月からは仲間に手伝ってもらいながら作業をしています。

薬師町祭礼委員会 大久保光留制作部長(44)
「自分がやらなければ、やる人がいないからね。(制作を)1人で寝ないでやって、俺は寝なくてもいいけど、作っているのが楽しいといえば楽しいし」

その大久保さんの背中を追っているのが息子の吏結(りむ)さん(21)です。8年ほど前、中学2年生の時から製作に携わってきました。

薬師町祭礼委員会 大久保吏結さん(21)
「(父に)憧れて本当にかっこいいなと思う。自分も将来的に作れるようになりたいと思って、ちょっとずつ教えてもらいながら作るようになりました」

家族で、そして地域の住民で伝統をつないできた「三沢まつり」。吏結さんは年を重ねるごとに、祭りの楽しさを次の世代の人に知ってもらうため動いていきたいという気持ちが強くなっているといいます。

薬師町祭礼委員会 大久保吏結さん(21)
「時代も変わっていくので、将来、自分が親方として薬師をずっと続けていけるようになりたい」

100周年の節目に関係者はあらためて「三沢まつり」に思いを寄せ、地域を盛り立てようとしています。

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